「犬の歯磨き」犬を歯ブラシに慣れさせる方法
- 歯磨き
INUMAGでスタートした犬の歯磨きコンテンツ。
第1〜4回目までは、飼い主をメインにした歯磨きの必要性やグッズの選び方などを学んできました。
まだ見られていない方は、ぜひこれまでのレッスンもチェックしてみてくださいね!
これまでのレッスン#1〜#4 はこちら↓
#1「犬の歯磨き」で愛犬の健康寿命を伸ばそう
#2「犬の歯磨き」必要なグッズ選びと正しい知識を
#3「犬の歯磨き」まずはここから練習してみよう!〜超初心者編〜
#4「犬の歯磨き」重要なこと&コツとは?
第5回目となる今回は、トレーニングするうえで大切になるアイコンタクトの必要性や歯ブラシに慣れる方法ついてお話していきます。
INUMAGで犬の歯磨きを教えてくださるのは、犬の歯磨きのスペシャリスト、神奈川を拠点に活躍されている「Peace&Hope」代表のドッグトレーナーの渡辺ゆずる先生です。
愛犬と楽しみながら歯磨きトレーニングに取り組める秘訣などについて詳しく教えていただきました。
歯磨きの成功にもつながる犬とのコミュニケーション手段は?
前回のお話の中で犬のトレーニングをするうえで、コミュニケーションが大変重要になってくるというお話を伺いました。スキンシップ以外に歯みがきの成功にもつながる犬とのコミュニケ―ション手段はありますか?
ワンちゃんをなでたり、犬へいろいろな形で愛情を示すことは多くの飼い主が行っていると思います。ただ、人と犬がそれぞれの互いの思いを汲み取ることは、本質的に難しいものです。そこでおすすめしたいのが、犬とのコミュニケーションを図る第一歩のトレーニングとして効果的なもの。それが「アイコンタクト」です。
アイコンタクトってなに?
アイコンタクトとは、「犬が飼い主に注目する」こと。
おやつなどご褒美を使い、名前を呼んだら飼い主に注目させる練習をしてみましょう。「飼い主に注目すると、良いことが起きる」とイメージさせることがうまくいくポイントです。
アイコンタクトができるようになると?
飼い主が発する言葉(名前など)に対して、犬の意識が注目するようになります。「飼い主に注目すると、良いことが起きる」ことを学習することによって、前回までに学んだ内容につなげていくことができます。
歯ブラシを見たら、ご褒美を与える。この練習をまず、アイコンタクトを取ってから行ってみましょう!
犬は人間の言葉がしゃべれませんが、<合図>となる言葉(コマンド)と、行動を関連づけることができます。その際、短い言葉である方が犬は学習しやすいです。 アイコンタクトで犬が飼い主に注目することで、歯みがきはもちろんさまざまなトレーニングが取り入れやすくなります。
歯ブラシを口に入れるトレーニングを始めよう
歯ブラシを見ることができるようになったら、次の段階へステップアップ。
歯ブラシを口の中に入れるトレーニングを始めましょう。
◎歯ブラシに慣れていこう
歯ブラシを見せて、犬が近づいてきてくれたらご褒美を与えましょう。
もし歯ブラシを見ても近づいたり、なめたりしなければまだまだ「 歯ブラシが良いもの」だという学習ができていないかもしれません。 その場合には、歯ブラシの上に、愛犬の大好きなおやつや味のするものを置いて、興味を引くのもいいですね。
歯ブラシに対して、犬が興味を持ってくれるようにトライしてみましょう。
興味をひくために歯ブラシに付けるものは、愛犬の好きなものがおすすめです。以前お話したように私が推奨する歯磨きの仕方は歯ブラシと水しか使いませんが、すでに犬用の歯磨きペーストを持っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?もし、歯ブラシに対して犬が抵抗を示す場合などには、 今お持ちのペーストを愛犬が好きなようであれば、好きになってもらうためのご褒美代わりとして、なめさせることもひとつの方法だと思います。
おやつや歯磨きペースト以外で私のおすすめは、水に薄くはちみつを溶かした「はちみつ水」です。ほんのり甘いので、ワンちゃんも喜んで口を開けて歯ブラシをなめてくれるようになります。 まずは、【歯ブラシ=口に入れても大丈夫なもの】 という印象をつけましょう 。
◆はちみつ水の作り方◆
100cc程度の水に小指の爪半分ぐらいのハチミツを溶かしてよく混ぜたものを歯ブラシに付けて使います
歯磨きトレーニングを始めるには、日ごろからのコミュニケーションが大切なんだね。
今回は、実際に使う歯ブラシを使って、ワンちゃんに慣れてもらうトレーニングもスタートしたよ。スキンシップしながら、一緒に楽しくチャレンジしてみよう!
- アイコンタクトしてコマンド(合図)を理解することができるかな?
- アイコンタクトをしてコマンドを教えていくと心を通わせることができるよ。
ワンちゃんもある程度の言葉は理解できるので分かりやすい言葉で指示を伝えてみよう。 - 歯ブラシに自分から近づくことができるかな?
- 歯ブラシと一緒にご褒美のおやつを使って、歯ブラシに近づくと楽しいことが起こる体験をさせよう。
- 歯ブラシに乗ってるおやつを食べたり舐めたりすることができるかな?
- 歯ブラシに興味を持ったら、歯ブラシの上に大好きなおやつを乗せて食べさせてみて。歯ブラシを口に入れるといいことが起きるという印象をつけよう!
さいごに
今回は、ワンちゃんとのアイコンタクト・コマンドを活用したコミュニケーションの取り方、歯ブラシの慣らし方を学んできました。楽しい経験をたくさんして、少しずつ慣らしていくことで、犬は歯ブラシを口に入れてくれるようになります。焦らず、コミュニケーションを取りながら歯磨きトレーニングを進めていきましょう。
渡辺トレーナーから学ぶ犬の歯磨きレッスンの次回は、本格的な歯磨き方法が学べる「実践ステップ編」がスタートします。お楽しみに。
- Writer:おおくぼ あい
- Photographer:太田 理恵