愛犬のための防災対策!備蓄におすすめ食材と対策をご紹介
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昨今は地震のニュースや大型の台風発生など、人にとっても動物にとっても命の危険を感じる知らせがよく目に入るようになりました。愛犬との生活において防災対策をされていますか?犬たちをどう守ってあげられるのか不安になる飼い主のみなさまも多いのではないでしょうか。
本記事では愛犬と一緒に備えたい非常食や知っておきたい防災グッズについてお届けします。
目次
備蓄は最低5日分 目安は7日分を用意
人間用の防災備蓄は最低3日分と言われますが、犬の場合には少なくとも5日分を、できれば1週間は準備できるよう日頃から余裕を持ったストックを心がけましょう。ドッグフードはもちろん、飲料水も欠かせません。
ある日突然断水してしまったら、代わりに愛犬も飲めるものを備えられていますか?
長期保存できるペット用飲料水もあります。定期的に見直しながら備蓄しておくと安心です。また、自宅にウォーターサーバーを設置されている場合は、犬も飲用可能なピュアウォーターもあります。ペット同伴の場合は、避難所ではなく自宅に残る方も多いかもしれません。普段からウォーターサーバーを設置しておくとローリングストックが可能になります。
ローリングストック法での備蓄とは?
長期保存の食材や飲料水を保存することも大切ですが、日頃から食べているドッグフードを一袋分は常にストックしておくと、どんなときも慌てずにいつも通りの食生活を送ることができます。ドッグフードは賞味期限がはやいので、新しいものを購入しては古いものから消費して備蓄を入れ替えていきます。この備蓄方法をローリングストック法といいます。栄養組成の整ったドッグフードをいつも通りに食べられることが、愛犬の心身を守ることにつながります。1カ月分は常備して入れ替えていけるといいでしょう。
さらに、フードによっては流通状況や輸入取引の影響でなかなか手に入らなくなることもあり得ます。愛犬が食べられるフードは複数候補があるようにいくつか対応しておくと安心です。
また日頃から私たち人間用の食材でも、犬ごはんに使えるものは余裕を持った常備をしておくのもおすすめです。
1回分の小分けまたは計量スプーンも常備しておく
ドッグフードの1回分を計量して与えている方も、非常時にはスケール(計量器)を使う余裕はないかもしれません。3日分ずつは食品保存用袋のジップロックやタッパーに入れておいて、中身を与えながら入れ替えておくと災害発生時でもスムーズな給餌が行えます。
また専用の計量スプーンで愛犬の1回分の給餌量を把握しておくと、万一、同伴避難先でも慌てずに対応できます。
おなかにやさしく免疫力が維持できるものを
災害時もこれまで通りの飼養環境と食生活を保つことが理想的ですが、余震のたびに吠えたり緊張感やストレスを抱えたりする犬も多くいます。その結果、おなかがゆるくなったり、吐いてしまったりといった消化器症状を引き起こしてしまうことも。
そんなときには愛犬の消化活動に負担のかからない食材がおすすめです。
ストックおやつや備蓄品のひとつに愛犬のおなかにやさしい胃腸サポートになる成分の乳酸菌が配合されているものや腸活サプリなどもあるといいでしょう。
さらに、環境変化にも耐えられるよう免疫力を維持してくれる食材も大切です。バナナやりんごなど常温保存できる果物は非常食としても取り入れてあげてください。
愛犬がごはんを食べなくなったら
環境変化で食欲がなくなってしまう犬もいます。そのようなケースには、嗅覚で犬がごはんを楽しめるような工夫が効果的です。たとえばチキンスープや魚のゆで汁、オイルをフードにかけるのは犬にとって嗜好性が良いものです。可能であれば犬ごはんを温めて匂いを立たせると、犬の食欲がかき立てられ、食べてくれるかもしれません。
また手作り食において嗜好性をあげるには、ささみ肉とトマトや豚ヒレ肉とスイカなど、良質なタンパク質源と野菜や果物で栄養バランスを崩さないよう組み合わせることもおすすめです。
ハーブで愛犬の不安を和らげる対策
避難生活でストレスを抱える犬も少なくありません。愛犬の不安や緊張をハーブの力で和らげる方法もご紹介します。カモミールは愛犬に与えてはいけない種類と与えられる種類の2種類があります。ローマンカモミールは愛犬に中毒症状を引き起こす恐れがあるため与えてはいけません。
一方、ジャーマンカモミールはハーブ療法として消化器の不調やストレスなどの疲労に動物へ使用されることがあります。一般的にハーブティの原料として使われるのはジャーマンカモミールが多く、甘味があります。カモミールティーを作って、少量フードにかけたり、少量の水と混ぜたりして取り入れることが可能です。
ただし、犬によっては匂いを嫌って飲まない場合もあるので、少量から試してあげましょう。飲み水に混ぜてしまって、すべて飲めなくなるようなことは避けてあげてください。また、キク科のアレルギー反応を引き起こす可能性もあるので、アレルギー体質の犬には注意が必要です。
また、ハーブを与えたことのない場合には非常時の前に試しておく方が安心です。あらかじめ経過観察を受けている愛犬は、かかりつけの獣医師に相談してからにしましょう。
愛犬の食器対策も忘れずに
フードや飲料水の確保はもちろんのこと、給餌用の食器も忘れずに準備しておきましょう。折り畳み用の器を防災グッズのリュックにも備えておくと安心です。
また、断水で毎回食器が洗えないこともあります。フード皿には広告や新聞紙などを器のかたちに折り畳んで代用可能です。防災リュックに新聞紙を入れておいたり、水用には洗った豆腐トレーなども複数とっておくと活用できて給水の入れ替え時にも便利です。
犬にNGな食材一覧
もしものときには人間用の食べ物を分け与えることもあるかもしれません。そんなときに犬に与えてはならない食材を知っておくことは大切です。犬にNGな食材は以下のとおりです。
- ねぎ類(玉ねぎ、長ねぎ、ニラ)
- ぶどう、干しぶどう
- チョコレート、ココア
- 香辛料
- キシリトール
- アルコール
- 生の豆、マカダミアナッツ
中毒症状を引き起こしたり、命に危険をもたらしたりする食材もあります。くれぐれも注意しましょう。
さいごに
災害発生時でも困らないよう愛犬のフード対策や備えられるアイテムなどをご紹介しました。日頃かの備えが何よりも大切ですが、あらゆることを想定しながら準備しておくと慌てずに対応できて安心です。愛犬の生活全般はもちろんのこと、心身ともに守ってあげることこそが飼い主のできる大切な備え対策かもしれません。防災対策の備えが必要になることが起きないよう願ってなりませんが、どんなときも愛犬と一緒に笑顔で乗り切っていけるといいですね。
INUMAGでは、これからも犬たちの健康な毎日を送れるような情報サポートを発信していきます。
今崎 湘子 | ペットフーディスト
2021年2月ペットフーディストの資格を取得。幼少期より大の犬好きで、現在はペットフーディストとして犬の栄養管理のアドバイスやペットライターとして活躍中。「犬も人も共に楽しくずっと一緒に」をモットーに、元保護犬トイプードルを家族として迎え入れ、2人の娘と犬のやりとりに癒やされる毎日です。