犬は大豆を食べても大丈夫！もっと知りたい犬の食事をペットフーディストが解説

犬は大豆を食べても大丈夫！

大豆は犬が食べても大丈夫な食材です。納豆、豆腐、豆乳などあらゆる食品の原料になっている大豆。節分には豆まきとしても使われるため、愛犬も家族の行事に参加して口にするということもあるのではないでしょうか。今回は大豆の栄養成分や犬に与えられる量について、また与える際に注意する点まで詳しくご紹介いたします。

大豆に含まれる栄養素

大豆には以下のような栄養素が含まれています。

タンパク質	植物性タンパク質として、筋肉や骨、皮膚、血管などの主要な成分になります。
カリウム	血圧を下げて、血管の機能を正常に保つ働きがあります。心機脳や筋肉の働きを調整する効果もあります。
食物繊維	腸内環境を整えます。血糖値を調整する働きもあります。
カルシウム	骨格の形成や筋肉が収縮する働きに役立ちます。
ビタミンB群	皮膚や粘膜、被毛などの健康維持に働きます。
ビタミンE	抗酸化作用があり、細胞膜の機能維持もサポートします。
鉄	体全体に酸素を送るヘモグロビンに結合し、貧血を予防します。
マグネシウム	代謝機能を助ける働きと骨を形成する栄養素にもなります。

大豆は植物性のタンパク質であり、犬にとっては動物性タンパク質よりも消化しにくいので少量ずつ与えるようにしてください。

犬に大豆は1日にどのくらい与えられる？

大豆を愛犬にどのくらいまで与えられるかは個体差があり、体重によって分量の目安も変わります。
10キログラム未満の小型犬で10粒程度、15キログラム以下の中型犬で20粒程度、25キログラム前後の大型犬では30粒程度を目安にしてください。

ただし、愛犬の1日の食事量を考えながら栄養バランスに気をつけて調整をしましょう。 初めて与える場合にはアレルギーの心配もあるため、少量ずつ数日間に分けて様子を見ながら与えるようにしてください。

大豆は柔らかく加熱調理したものを与えて

大豆は生のままでは消化に悪く、膵臓から分泌する酵素を阻害して臓器に負担をかける可能性もあります。犬に与えるのは、長時間加熱した水煮の大豆や加熱後に発酵して出来上がった納豆のように、柔らかい状態になった大豆にしましょう。加熱処理された大豆をつぶしてペースト状にしたり、細かく刻んだりして愛犬が食べやすい大きさに調理します。
納豆を犬に与える場合は、添付されたタレやカラシなどの調味料は加えずに小さく刻んであげるようにしてください。

節分用の炒り大豆は、犬の大きさによっては喉につめてしまう恐れがあるので、与える場合には細かく砕いたものを少量だけに注意してください。

大豆アレルギーに注意して

アレルギー体質の犬の場合は、大豆を食べることでアレルギーを発症する可能性があります。初めて与える際には、愛犬に変化が表れていないかを十分に注意して少量ずつにしましょう。もしも、大豆を食べてから下痢や嘔吐などの消化器症状や皮膚をかゆがるなど、気になる症状が出た場合はすぐにかかりつけの獣医師に相談するようにしてください。

大豆の加工品は大丈夫？

大豆の加工品は、納豆の他にも豆腐、油揚げ、豆乳、みそ、しょうゆなどたくさんあります。アレルギーの心配がある犬には注意が必要ですが、そうでなければごはんに加える食材として便利です。ただし、基本的にはどれも犬には味を付けないで素材そのものを他の食材と一緒に楽しませてあげることがおすすめです。

みそやしょうゆは塩分が濃いので控えた方がいいでしょう。特に、愛犬に心臓病や腎臓病などの持病があったり、すでに食事の管理を病院で聞かれたりしている愛犬にはおすすめできません。事前に動物病院で確認してからにしましょう。

さいごに

大豆はさまざまな加工品があるので、私たちの食卓にもよく登場する食材です。イソフラボンの効果でホルモンバランスを整えたり、整腸作用があったりと健康と美容にもうれしい食材ですね。愛犬のごはんにも量と調理方法に気を付けて取り入れてみてはいかがでしょうか。

愛犬の体調は、日頃のストレスやその日の運動量、季節や天気によっても変わります。愛犬の毎日の健康状態を見ながら、ごはんに加える食材の選択や量を調節してみてくださいね。

INUMAGでは、これからも愛犬の健康的な食生活について、飼い主のみなさまと一緒に考え、ためになる情報をお届けしていきます。