犬はりんごを食べても大丈夫!犬の食事をペットフーディストが解説
- フード/おやつ
犬はりんごを食べても大丈夫?
りんごは、犬が食べても大丈夫な食材です。果肉部分も皮も食べられる上に、皮と実の間にはペクチンという栄養成分も多く含まれます。また、すりおろしたりんごを老犬に与えるのもいいでしょう。犬と一緒においしいでおやつタイムを過ごしませんか。りんごをおやつにあげるのもおすすめです。今回は、りんごについて含まれる栄養素と食べられる量など詳しく説明していきます。
りんごに含まれる栄養素
水分が83パーセントと多く占めていますが、下記の栄養素も含まれます。
ペクチン | 整腸作用のある水溶性食物繊維です。 |
カリウム | エネルギー代謝と神経刺激伝達に働き、利尿作用があります。 |
ポリフェノール | りんごの皮に多く含まれる栄養素で抗酸化作用や血行改善、アレルギー抑制、高血圧の予防に役立ちます。 |
ビタミンA | 皮膚や粘膜の強化。免疫機能の維持に役立ちます。 |
ビタミンB群 | 主に代謝機能の調節の働きをします。 |
また、効率の良いエネルギー源になるブドウ糖や果糖も豊富です。フルクトースという果糖は体内で代謝されずに直接エネルギーとなるので、よく運動した後にあげることをおすすめします。
りんごは1日にどのくらい食べられる?
りんごは甘く糖質も高いためおやつやドッグフードにトッピングとして与えるのが良いでしょう。甘味を好む犬は食べるとおいしいと感じて、おかわりを欲しがることもあるでしょう。量には気を付けてあげてください。1日に犬が食べても大丈夫な量は犬の個体差によって違います。
おやつとして与える場合は、1日に与える量の10〜15パーセント以内におさえてあげましょう。
愛犬の体重が10キログラムの小型犬の場合はりんごを6等分したら1切れ半程度、25キログラム以下の中型犬の場合はりんご2切れ程度、25キログラム以上の大型犬は、種と芯を切り落としたりんご1個を目安にしましょう。
ただし、健康な犬、体調の良い時における適量なので、既に健康管理が必要な愛犬の場合はかかりつけの獣医師に相談してみてください。
また、初めてりんごを与える場合には、吐くことがないか、下痢や消化不良になっていないか少しずつ様子を見ながらあげましょう。1日で与えられる量の範囲内でも、初めて与えるケースは数日間に分けて体調変化に気を付けながらあげてみてください。
りんごの調理方法
りんごに含まれる栄養素は皮と実の間に多いため、皮ごとすりおろして与えるのがおすすめです。整腸効果を期待できるでしょう。また、残留農薬を考えると、皮ごとすりおろす場合には皮をよく洗ってからにするか減農薬や無農薬のりんごを選ぶといいでしょう。
りんごはそのまま生で、皮を向いて種と芯は取り除き6等分にカットしたものをあげると分かりやすいでしょう。犬が一気に食べて喉に詰まらせないように、6等分にしたのち、細かく切り刻むかすりおろしたものをあげてください。
犬は噛み砕く行為をあまりしないので、大きさには注意してあげましょう。
犬の唾液には消化酵素がほとんど含まれないため、よく噛み砕く習慣がありません。そのためどんな食材においても、喉に詰まりやすくないかなどを十分に気をつけながら、犬に与える食材をカットしたり大きさを気にかけてみてください。
りんごを与えるときの注意点とアレルギーについて
りんごの種や芯は中毒を引き起こす可能性もあるので与えないようにしてください。また、加糖を含むため与え過ぎないように量にも気を付けてください。
もともとアレルギー体質の愛犬は、りんごを食べてアレルゲンレベルをあげる可能性もあるため、かかりつけの獣医師に相談してから与えるようにしてください。
さいごに
果物はそれぞれに特有のタンパク質分解酵素を持っているため、消化を助けることにもつながります。果糖を含むので与え過ぎに気を付けながら、ぜひとも一緒に季節でおいしい果物をあげてみてくださいね。
天候や季節、犬のコンディション、年齢によって何らかの体調変化を見せることもあります。その日の愛犬の様子をよく見ながら、与える量を調節したり、与えない判断をするようにしてください。
INUMAGではこれからも愛犬と飼い主が一緒に食べ物を通して楽しく健康的な毎日を送れるよう応援していきます。
今崎 湘子 | ペットフーディスト
2021年2月ペットフーディストの資格を取得。幼少期より大の犬好きで、現在はペットフーディストとして犬の栄養管理のアドバイスやペットライターとして活躍中。「犬も人も共に楽しくずっと一緒に」をモットーに、元保護犬トイプードルを家族として迎え入れ、2人の娘と犬のやりとりに癒やされる毎日です。