犬はゴーヤを食べても大丈夫!もっと知りたい犬の食事をペットフーディストが解説
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犬はゴーヤを食べても大丈夫?
ゴーヤは、犬が食べても大丈夫な食材です。暑い夏に体の熱を取り除く代表的な野菜のひとつであるゴーヤ。苦味があるので犬の好みも分かれるところがありますが、私たちがおいしそうに食べているのを見ると喜んで食べるかもしれません。ゴーヤはあらゆる栄養素を含み、夏バテ防止と疲労回復にも役立つので、ぜひチェックしてもらいたい食材です。
今回はゴーヤの栄養素や効果、与える際に注意する点について詳しく説明いたします。
ゴーヤに含まれる栄養素
ゴーヤは9割が水分ですが、下記の栄養素を含んでいます。
ビタミンC | 組織の形成や維持に役立っています。鉄分の吸収促進や抗酸化作用もあるので、免疫力を上げる効果も期待できます。 |
ビタミンK | 血を止める凝固作用や骨を丈夫にする働きもあります。 |
カリウム | 心機脳や筋肉の働きを調整します。血圧を下げる働きや利尿作用もあります。 |
葉酸 | 赤血球を作り出し、貧血を防ぎ、DNAの合成にも関わっています。 |
食物繊維 | 腸の運動を活発にします。血糖値の上昇を抑え、脂質・糖質の吸収抑制効果もあります。 |
モモルデシン | 肝機能を高め、コレステロールの低下と動脈硬化の予防効果が期待できます。 |
犬はゴーヤは1日にどのくらい食べられる?
ゴーヤは栄養が豊富ですが、どんな食材も与え過ぎは毒となってしまいます。適量を確認しながら、愛犬の体調変化が現れていないか様子を見ながらあげるようにしてください。
1日でどのくらい食べられるかは、犬の体の大きさによって変わってきます。
体重が5キログラムまでの小型犬はゴーヤ0.5〜1本まで、体重が15キログラムまでの中型犬は1〜2本分まで、体重20〜30キログラムの大型犬は3.5〜4本までで調整してみましょう。ただし、この量はカロリーの計算上、摂取できる量なので実際に与える際には主食との全体のバランスに気を付けながらあげてください。
さらに、これは健康なときの適量なので、愛犬の体調やその日の食欲、胃腸の状態もみて調整することが大切です。もしも現在、体重管理や病気の経過観察を必要としている場合には、まずかかりつけの獣医師に相談してからにしてください。
また、ゴーヤを初めて与えるときは、直後に吐いたり下痢や消化不良になったりしていないかを確認し、数日間に分けて少しずつ与えましょう。
犬にゴーヤを与える際の調理方法
ゴーヤは種やワタがあります。人間が食べるときと同じように、カットして種やワタは取り除いてから調理しましょう。犬にとって、種が残っていると喉に詰まる恐れがあります。すべて取り除くようにしてください。
ゴーヤは食物繊維が豊富な食材です。犬が消化不良を起こさないようにゴーヤの繊維を断ち切るように細かくカットすることがポイントです。さらに、ゴーヤは薄く切ってから下ゆですることによって苦味が抜けやすくなります。生のままでは軟便を引き起こす恐れがあるので、ゆでたり炒めたりして加熱調理をしてからあげるようにしてください。
犬にゴーヤを与える際の注意点!
ゴーヤを与える前に知っておいてほしい注意点もあります。
不溶性食物繊維とは?
ゴーヤは食物繊維を多く含む野菜です。食物繊維は”水溶性”と”不溶性”があり、その名のとおり水に溶けるか否かで2種類に分けられています。不溶性の食物繊維は腸で水分を吸収して膨らむため便が大きくなりすぎたり、固くなりすぎたりする恐れがあります。ゴーヤはどちらの食物繊維も含みますが、特に不溶性食物繊維を多く含むため、一度に多く与えすぎないようにその日の愛犬の胃腸の調子を見ながら量を調整してください。
アレルギーについて
ゴーヤもタンパク質を含むため、アレルギー体質の犬は発症する可能性があります。初めて与える時は特に慎重に少しずつ、体調を見ながら、数日間に分けてあげるようにしましょう。体をかゆがったり、下痢や嘔吐の症状が見られたりしたら、すぐにかかりつけの動物病院へ相談してください。
さいごに
「良薬は口に苦し」というようにゴーヤは苦味があり、人間でも好みが分かれると思いますがゴーヤ茶など健康に役立つ食材です。犬にとっても健康管理に期待できるので、苦味を取り除く加熱調理をして食べてくれるといいですね。人間がゴーヤチャンプルにして食べる際に、味付け前のものを取り分けて与えるのもおすすめです。
ゴーヤは太くて色の濃いものが良いとされ、色が薄くてイボが大きいものが苦いとされていますので、スーパーで選ぶ際の参考にしてみてください。
INUMAGでは読者のみなさまの愛犬が元気に健やかな毎日を送れるよう応援していきます。
今崎 湘子 | ペットフーディスト
2021年2月ペットフーディストの資格を取得。幼少期より大の犬好きで、現在はペットフーディストとして犬の栄養管理のアドバイスやペットライターとして活躍中。「犬も人も共に楽しくずっと一緒に」をモットーに、元保護犬トイプードルを家族として迎え入れ、2人の娘と犬のやりとりに癒やされる毎日です。