犬はぶどうを食べたらダメ!犬の食事をペットフーディストが解説
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ぶどうは犬が食べたらダメな食材!
犬にぶどうは食べさせてはいけない食材です。なぜぶどうはダメな食材かというと、ぶどうによる中毒症状が報告されているからです。ぶどうは、デラウェア、巨峰、マスカット、シャインマスカットなどあらゆる品種がありますが、すべてのぶどうにおいて与えない方が良いでしょう。
また、干しぶどうであるレーズンも注意してください。今回はなぜぶどうが犬に危険なのか、もしも食べてしまったときはどうしたらいいのかといった対処法までお伝えします。
与えてはいけない食材と与え方に注意が必要な食材
人が食べられる食材でも犬にとっては食べると中毒症状が出て、健康に害を及ぼす危険性のあるものがあります。犬に与えてはいけない理由は、食材によって物理的にダメなもの、消化ができないためにダメなもの、その食品に含む成分が犬にとって代謝ができないためにダメな場合とさまざまです。
ぶどうは犬が誤って食べてしまった場合、腎機能障害を引き起こして腎不全で亡くなった事例もあるため、与えてはいけない食材になります。ぶどうの何が原因かについてはまだ解明されていないので、どの品種のぶどうも食べさせないように気をつけてください。
どのくらいの量で中毒症状になるか
犬が大量にぶどうを食べると急性腎不全を起こし、最悪の場合は死に至る可能性もあります。中毒症状は、犬の体重1キログラムあたり、ぶどう10〜30グラムを摂取した場合に出やすいといわれています。とはいえ、巨峰1粒で約10グラムあり、小型犬ではたとえ一粒でも中毒になることがあるので、少量でも食べてはいけない食材として覚えておくといいでしょう。
どんな食材でも犬によって個体差があり何も症状が出ない犬もいれば、少量でも下痢や嘔吐などの症状が出てしまう犬もいますので与えないように気をつけてください。
犬がぶどうや干しぶどうを食べてしまったときに出る症状
犬がぶどうや干しぶどうを食べてしまったら、次の症状が出る可能性があります。
- ✔︎ 食欲不振
- ✔︎ 食べて数時間以内の嘔吐や下痢脱水
- ✔︎ 喉が渇きやすくなり水をよく飲んで尿が増加する
- ✔︎ 尿が生成されずに出にくくなる
もちろん、犬の個体差やその日の体調によって症状が出ないこともありますが、次のような危険もあるので対処が必要です。
ぶどうや干しぶどうを食べて中毒症状に
犬がぶどうを食べると銅中毒や凝縮した糖分のアルコール化などによって数時間で嘔吐や下痢を繰り返したのちに、腎不全を発症する可能性があります。急性腎不全が悪化すると高カリウム血症や尿を排出しにくくなる尿毒症を引き起こして、最悪の場合には死に至る可能性もあります。
誤って犬がぶどうをなめてしまった程度なら症状が現れないことが多いですが、食べてしまった場合には中毒症状を引き起こす可能性がありまので、かかりつけの獣医師にすぐに相談してください。その際には、ぶどうの種類、食べたぶどうの量、時間などをできるだけ正確に伝えられるようメモを残しておくといいでしょう。
さいごに
甘くて美味しいぶどうは、包丁を使わずに簡単に食べられる上に、品種も多く好きな方も多いのではないでしょうか。しかし、人間にとって食べやすい食材こそ、犬には注意が必要です。犬は人間と同じものを食べることが大好きなので、普段から一緒に分け与えている場合は管理に気をつけるようにしてください。今回はぶどうが犬に与える影響や危険性についてお伝えしましたが、症状もその日の愛犬のコンディションによって変わってきます。初めて与える食材は犬にとって大丈夫か悪いものか確認してから、与えるようにしてくださいね。
INUMAGではこれからも、愛犬の健康的な食生活を応援していきます。
今崎 湘子 | ペットフーディスト
2021年2月ペットフーディストの資格を取得。幼少期より大の犬好きで、現在はペットフーディストとして犬の栄養管理のアドバイスやペットライターとして活躍中。「犬も人も共に楽しくずっと一緒に」をモットーに、元保護犬トイプードルを家族として迎え入れ、2人の娘と犬のやりとりに癒やされる毎日です。