犬はコーヒーを飲んだらダメ!犬の食事をペットフーディストが解説
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犬はコーヒーを飲んだらダメ!
コーヒーは犬が飲んではいけない飲み物です。私たち人間にとってコーヒーは、気分転換や疲労回復の効果が期待でき覚醒作用もあるので、仕事には欠かせないという方もいらっしゃることでしょう。これらの作用は、コーヒーに含まれるカフェインによるもの。カフェインは中枢神経を刺激して興奮させる効果があります。
しかし、犬にとってカフェインは中毒症になる危険性があるので、飲ませてはいけない飲み物です。今回はコーヒーによる犬への危険性と、コーヒーを誤飲してしまったときの対処法についてお伝えしていきます。
犬がコーヒーを誤飲したら引き起こされる中毒症状
犬がコーヒーを飲んでしまったら、主に次のような症状が出る可能性があります。
- ✔︎ 落ち着きがなくなる
- ✔︎ 水をたくさん飲みたがる
- ✔︎ 嘔吐
- ✔︎ 下痢
- ✔︎ けいれん
犬の個体差はありますが、誤飲してから1時間を経過した頃から症状が現れます。また、その日の犬の体調によって症状が何も出ないこともありますが、いつ症状が出るかも個体差によるので経過を注意してみていく必要があります。
どのくらいの量で中毒症状になるか
犬の体重1kgあたりにつきカフェイン20mg以上を摂取すると、軽度の中毒症状を引き起こします。コーヒーに含まれるカフェインの量は以下のとおりです。
ひいたコーヒ豆10gを150mlの熱湯で浸出したコーヒーには、60mg/100mlあたりのカフェインが含まれます。また、メーカーにもよりますが、インスタントコーヒーでは一般的に2gの顆粒を140mlの熱湯で作った場合、57mg/100mlあたりのカフェインが含まれます。ゆえに、3kgの小型犬では、コーヒーをコップ1杯誤飲してしまうだけで大変危険です。
コーヒーを置きっぱなしにして目を離すといったことがないように気を付けてください。
コーヒーを誤飲してしまったときの対処法
まずは、かかりつけの動物病院へ相談してください。その際に、以下のことを伝えられるようにメモしておくと良いでしょう。
- ✔︎ 飲んでしまったコーヒーの種類
- ✔︎ コーヒーの摂取量
- ✔︎ 誤飲した時刻
コーヒーを飲んだ量や状況によっては、しばらく様子を見ていく場合もありますが、すぐに処置を行ってもらうことが必要なときもあります。また、その日の犬の体調によっても変わってきますので、日頃から愛犬の食欲や散歩の様子で元気かどうかを観察しておくことも大切です。
カフェインレスやデカフェについて
最近はコーヒーの種類も豊富にあり、カフェインレスやデカフェも出回っています。が、カフェインレスやデカフェでも、わずかにカフェインが残っています。犬には危険なので与えることがないよう、また誤飲することがないように気を付けてあげましょう。
コーヒー豆も与えてはいけない食材
コーヒー豆自体も、犬が食べてしまうと大変危険です。豆は固いので、喉に詰まらせるリスクもある上に、犬の健康に害を及ぼす危険性もあります。家で豆をひいて飲む方は、コーヒー豆を犬が届かない場所に保管するよう心がけてください。
また、コーヒーの種類によっては、甘い匂いのフレーバーコーヒーもあり、犬はおやつと勘違いする可能性もあります。抽出した後の豆カスを生ゴミから見つけて犬がなめてしまわないように気を付けて管理しましょう。
さいごに
コーヒーが犬に与える危険な影響と対処法についてお伝えしました。愛犬とカフェに外出し、ゆったりコーヒーを飲むというひとときも貴重な時間ですよね。そんな愛犬同伴が可能なカフェが増えてほしいと願う反面、誤飲事故が起きないよう注意していきたいものです。
また、カフェインが引き起こす症状もその日の愛犬のコンディションによって違います。以前に飲んでしまって大丈夫だったから、今日も平気とは限りません。私たちにはうれしい健康効果があるコーヒーですが、犬にとっては気を付けるべき飲み物として愛犬の健康を守っていきましょう。
INUMAGではこれからも、みなさまにとって大切な愛犬の健康と長生きを願って情報をお届けしていきます。
今崎 湘子 | ペットフーディスト
2021年2月ペットフーディストの資格を取得。幼少期より大の犬好きで、現在はペットフーディストとして犬の栄養管理のアドバイスやペットライターとして活躍中。「犬も人も共に楽しくずっと一緒に」をモットーに、元保護犬トイプードルを家族として迎え入れ、2人の娘と犬のやりとりに癒やされる毎日です。