犬はひじきを食べても大丈夫!犬の食事をペットフーディストが解説
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犬はひじきを食べても大丈夫?
ひじきは、犬が食べても大丈夫な食材です。乾燥したひじきは保存もきくので、常備している方も多いのではないでしょうか。煮物や炊き込みごはん、ひじきハンバーグなど私たちの食卓でも重宝する食材です。ひじきにはあらゆる栄養素が含まれ、犬のごはんにもトッピングとしておすすめです。
今回はひじきの栄養素と与える際の注意点も含めて詳しく説明していきます。
ひじきに含まれる栄養素
ひじきには下記の栄養素も含まれます。
カルシウム | 骨格形成や筋肉の収縮をサポートします。体液をアルカリ性に保ちます。 |
鉄 | ヘモグロビンの構成成分で、酸素や二酸化炭素を運搬する働きがあります。 |
カリウム | 利尿作用があり、エネルギー代謝と神経刺激伝達に働きます。 |
ヨウ素 | 甲状腺ホルモンの主原料となります。 |
食物繊維 | 腸内環境を整える働きがあります。 |
乾燥ひじきの場合は、カルシウムが昆布の2倍あります。また、ヨウ素は海藻類の中でひじきがもっとも多く含まれます。
ひじきは1日にどのくらい食べられる?
ひじきは食物繊維が多く含まれるので、与え過ぎると消化されにくく便がゆるくなってしまう可能性があります。ごはんやドッグフードにトッピングとして1回の食事量の10パーセント以内にしましょう。
たとえば、2キログラムの小型犬の1回の食事にはひじき5グラム程度が適量です。
ただし、これは健康な犬の体調が良いときの適量なので、与える日の愛犬の体調をよく見て加減してください。また、すでに健康管理が必要な愛犬の場合は、指導を受けている獣医師に相談してからにしましょう。
初めてひじきを与える際には、吐いたり、下痢や消化不良になったりしていないかを確認しながらにしてください。数日後、皮膚をかゆがっていないかなどの体調変化にも気を付けてあげましょう。
ひじきの調理方法
ひじきは水に戻してから、細かく切って他の食材と一緒に加熱してから与えましょう。人間用では味付けをしますが、犬の場合は不要です。白ごま油で炒めてから煮るのもおすすめです。ひじきの風味と食感そのものを味わってもらいましょう。
ひじきをカットせずに煮たものを与えると消化されずにそのまま便となって出てきてしまうことがあります。細かく刻んで調理するようにしてください。
また、ひじきに含まれるヒ素が気になる場合には、無機ヒ素で水溶性のため水洗い、水戻し、茹でこぼしで低減できます。栄養素にあるカルシウムは変わらず、鉄分7割、食物繊維8割が残るので、水で戻した後に茹でて水洗いする茹でこぼしにするといいでしょう。
ひじきを与えるときの注意点とアレルギーについて
ひじきはカルシウムを多く含むため、尿路結石症を患ったことのある犬や結石のできやすい犬には与えないように気を付けてください。
もともとアレルギー体質の愛犬は、ひじきを食べ続けることでアレルゲンとなる可能性もあります。もしも、食後に目が赤くなったり、かゆがったり、下痢したりなどの症状が見られた場合にはすぐにかかりつけの獣医師に相談してください。
さいごに
ひじきの栄養素と与え方に対する注意点のご紹介でした。ひじきは中医学的には血行と水分代謝をスムーズにする働きがあると言われます。特に黒色が濃いほど栄養価も高く、効能も高いので、私たちも愛犬と一緒にバランスの取れた食生活に取り入れていきたいですね。
犬も人間と同じで季節の変わり目や悪天候などで体調を崩すことがあります。
毎日の愛犬の様子をよく見ながら、与える量を調節したり、与えない判断をするようにしてください。
INUMAGでは愛犬と飼い主がともに楽しく健康的な毎日を送れるよう応援していきます。
今崎 湘子 | ペットフーディスト
2021年2月ペットフーディストの資格を取得。幼少期より大の犬好きで、現在はペットフーディストとして犬の栄養管理のアドバイスやペットライターとして活躍中。「犬も人も共に楽しくずっと一緒に」をモットーに、元保護犬トイプードルを家族として迎え入れ、2人の娘と犬のやりとりに癒やされる毎日です。