犬はセロリを食べても大丈夫!犬の食事をペットフーディストが解説
- フード/おやつ
犬はセロリを食べても大丈夫?
セロリは、犬が食べても大丈夫な食材です。セロリは、産地によって旬が異なるので年に複数回、採れたてを楽しむことができます。匂いがあるので、犬によっては好みが分かれるかもしれませんが、薬膳では体の熱を冷やす食材。夏の疲労回復や水分補給にもおすすめです。
今回はセロリの栄養素から調理方法、与える際の注意点まで詳しくお届けします。
セロリに含まれる栄養素
セロリは90パーセント以上が水分で、残りの約5パーセントに以下の栄養素が含まれています。
食物繊維 | セロリは不溶性(水に溶けにくい性質)の食物繊維を多く含みます。腸のぜんどう運動を助け、血中コレステロールの濃度を下げる働きもあります。 |
カリウム | 血管機能を保つのに作用し、心臓や筋肉の働きを調整する役割もあります。 |
βカロテン | 免疫機能をサポートします。犬の体内では、ビタミンAに変換され粘膜の保護にも働きます。 |
カルシウム | 骨格の形成と筋肉の収縮をサポートします。 |
リン | 骨や歯を丈夫にします。 |
ナトリウム | カリウムとともに体内の水分量を調整します。 |
葉酸 | 赤血球を作って貧血を防ぎます。 |
※食品成分データベース(文部科学省)
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06119_7(セロリ)
セロリは1日にどのくらい与えられる?
セロリは食物繊維を含むので、与え過ぎると下痢を引き起こす可能性があるので注意をしてください。愛犬の体調や胃腸の様子をみながら適量をあげましょう。メインに与える食材というより、他の食材と合わせるかフードにトッピングのひとつとして使える食材になります。葉の部分なら2〜3枚、茎の部分なら5センチを目安に調理しましょう。
ただし、その日の愛犬の運動量や水分補給の量なども考慮しながら与える分量は調整してください。
セロリはいつから食べられる?
セロリは子犬でもシニア期に入った犬にも与えることが可能です。子犬の場合は、アレルギーを発症しないか便の状態や皮膚の変化に気を付けながら、少量ずつ数日間に分けてあげてください。セロリには食物繊維が含まれるので量には注意が必要です。シニア犬で消化機能が衰えてしまってる場合は、次の調理方法にも気を付けながら与えるようにしてください。
セロリの調理方法について
セロリは生のままを愛犬に与えても大丈夫です。しかし、消化機能が未成熟の子犬や衰えの傾向がみられるシニア犬には、セロリを小さく刻んで加熱したものを与えるようにしましょう。セロリの茎には筋があるので、筋をとって食物繊維を断ち切るように刻んで与えると消化にやさしく栄養を取り込めます。加熱調理したセロリをフードにトッピングや、他の食材と合わせたスープをごはんとしてあげるのもおすすめです。
セロリは葉の部分の方が栄養価が高くあらゆる効果を持っています。刻んだものをあらゆる食材とあわせることで取り込みやすくなります。また、セロリの茎の部分は生のまま刻んだものをあげれば、シャキシャキとした食感を楽しめるうえに水分補給にもなります。
セロリを与えるときの注意点
セロリにはカリウムが含まれており、腎臓や心臓の機能に疾患のある愛犬には注意が必要です。カリウムをうまく排せつできず体内に蓄積してしまうと病気を悪化させる可能性もあります。カリウムに制限のある愛犬は主治医の先生に相談してから与えましょう。
さいごに
セロリには独特な香りがあります。飼い主のみなさまも調理するのにセロリの香りを楽しめるのではないでしょうか。愛犬にとってもセロリの香りは鎮静作用と疲労回復効果も期待できます。食べるだけでなく、嗅覚も刺激する食材は認知症防止にもつながるかもしれません。まだセロリを与えたことのない方は、この記事をきっかけに挑戦してみてはいかがですか。
INUMAGでは愛犬のヘルシーライフを楽しめるような情報を、これからも飼い主のみなさまへお届けしていきます。
今崎 湘子 | ペットフーディスト
2021年2月ペットフーディストの資格を取得。幼少期より大の犬好きで、現在はペットフーディストとして犬の栄養管理のアドバイスやペットライターとして活躍中。「犬も人も共に楽しくずっと一緒に」をモットーに、元保護犬トイプードルを家族として迎え入れ、2人の娘と犬のやりとりに癒やされる毎日です。