犬は舞茸を食べても大丈夫!犬の食事をペットフーディストが解説
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犬は舞茸を食べても大丈夫!
舞茸は、犬が食べても大丈夫な食材です。きのこ類は椎茸やしめじなど種類がたくさんありますが、その中でも舞茸は食べやすく、独特の風味を楽しめる食材です。
犬は五感の中で最も嗅覚が優れている生き物です。きのこの香りを楽しめるような与え方にすると嗅覚を刺激されて食事を楽しめるでしょう。薬膳的には、温性、つまり体を温める食材です。
秋・冬の時期に舞茸を食べることは季節に応じた栄養摂取となり、毎日の健康維持に役立つので犬にも飼い主にとってもおすすめです。今回は舞茸の豊富な栄養素や与える際の注意点と調理方法について詳しく説明していきます。
舞茸に含まれる栄養素
βグルカン | 不溶性食物繊維の一種で免疫機能を活性化する働きがあります。花粉症やアレルギー、がんの抑制効果を期待できます。 |
エルゴステロール | 紫外線を浴びるとビタミンDに変化する成分です。 |
ビタミンB2 | 粘膜の保護、皮膚や爪の健康維持に役立ちます。抗酸化作用も強くあります。 |
食物繊維 | 便秘を予防し、腸の運動を活発にします |
ビタミンD | カルシウム、リンの吸収を助ける働きがあります。日光に当たると皮膚内でも作られる成分です。 |
ミネラル | 生命維持に欠かせないミネラル。その中でもカリウムやリン、亜鉛が豊富に含まれています。亜鉛はコラーゲンやケラチンの合成に関係し、皮膚や被毛の健康維持に役立ちます。 |
舞茸は1日にどのくらい食べられる?
舞茸は食物繊維を多く含むので、与え過ぎると下痢や軟便になってしまう可能性があります。きのことして1日に与えられる量は、体重5キログラムの小型犬の場合できのこ30グラム、体重10キログラムできのこ50グラム、体重20キログラムできのこ90グラム前後が適量としてみてください。
初めて与える場合は、体調に変化が出ないか極少量から数日間に分けてあげるようにしましょう。健康な犬でも初めて与えた日が体調の悪いときだと思いがけない症状が出るかもしれません。細かく刻んだ舞茸を少量ずつあげて様子をみていきましょう。便が緩くなってしまったり、体調に変化が出た場合にはかかりつけの獣医師に相談してみてください。
舞茸の調理方法
舞茸は生では食べられません。必ず、茹でたり、焼いたりして十分に加熱してからあげるようにしましょう。舞茸は天日干しをするとビタミンDを多く含む食材になります。スーパーから買ってきたら、まず太陽に当たるところで干してから調理することをおすすめします。
また、舞茸を茹でた煮汁も犬のごはんに使うと取りこぼすことなく栄養補給ができます。舞茸の煮汁でリゾットのようなごはんをあげたら、いつもと違うきのこ風味を感じられて喜ぶでしょう。
舞茸を与えるときの注意点
舞茸には豊富な食物繊維を含むので大量に食べてしまうと愛犬の消化機能を活発にし過ぎてお腹の不調や下痢を引き起こすかもしれません。できるだけ舞茸の繊維を断ち切るように細かく刻んでから、あげるようにしてください。
さいごに
舞茸は栄養豊富な上に、カロリーが低いので毎日与えても大丈夫な食材です。きのこ類の中でも、舞茸はβグルカンを特に多く含み、βグルカンは抗腫瘍効果を期待できます。干した舞茸を他の食材と一緒に茹でてスープの風味付けとする与え方もいいでしょう。ただし、季節やその日の天候によって愛犬の体調は変化します。毎日の愛犬の様子をよく見ながら、ごはんやトッピング、おやつを選んであげてくださいね。
INUMAGではこれからも愛犬と飼い主がともに、季節を通して楽しく健康的な食生活を送れるよう応援していきます
今崎 湘子 | ペットフーディスト
2021年2月ペットフーディストの資格を取得。幼少期より大の犬好きで、現在はペットフーディストとして犬の栄養管理のアドバイスやペットライターとして活躍中。「犬も人も共に楽しくずっと一緒に」をモットーに、元保護犬トイプードルを家族として迎え入れ、2人の娘と犬のやりとりに癒やされる毎日です。