犬は鮭を食べても大丈夫!犬の食事をペットフーディストが解説

犬は鮭を食べても大丈夫!犬の食事をペットフーディストが解説

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犬は鮭を食べても大丈夫!

鮭は犬が食べても大丈夫な食材です。種類が豊富で一年中スーパーで見かける鮭。国内でよく見かける白鮭をはじめ、北米で採れる紅鮭、最近では海外での養殖ものとして大量に輸入される銀鮭などもあります。旬の時期も種類によって異なるので、いつでも食卓に用意できて犬のごはんにもおすすめの食材です。

今回は、鮭についての栄養素や調理方法、犬に与える際の注意点など詳しくご紹介していきます。

鮭に含まれる栄養素

タンパク質犬の体の20パーセントを占める栄養素。血・骨・筋肉・皮膚・被毛を作る成分です。中でも鮭は必須アミノ酸が豊富に含まれています。
脂質エネルギーの元となる栄養素。脂質が不足すると皮膚の乾燥や免疫力が低下します。
ビタミンA免疫機能を維持する働きがあります。皮膚や粘膜を強化します。
ビタミンDカルシウムやリンの吸収をサポートする働きがあります。日光に当たると皮膚内で作られる成分でもあります。
ビタミンE酸化と老化を防止する働きがあります。
EPA・DHA不飽和脂肪酸の中でもオメガ3系脂肪酸に該当します。抗炎症作用があります。他にもがん、心臓病、腎臓病、皮膚疾患や高齢性の認知症などの疾患にも有用性が期待されています。

鮭は1日にどのくらいの量を食べられる?

鮭を食べられる量は、犬の体重に比例します。例えば、10キログラムまでの小型犬なら鮭の切り身3/1〜3/2切れぐらいまでにしましょう。 25キログラム以下の中型犬なら鮭の切り身3/3〜1切れ。25キログラム以上の大型犬では、鮭の切り身1切れ〜1切れ半まで大丈夫です。

ただし、養殖の銀鮭は高脂質なものもあります。脂がのってる鮭は、犬にとって高脂質になってしまうため、鮭によって量を加減してください。

また、鮭を初めて食べる場合や子犬には、アレルギー発症の原因となるので少量ずつ与えましょう。食直後や後日、犬の体調変化がないかを見ながら数日間に分けてあげてみてください。

鮭を与えるときの注意点

鮭は塩鮭ではなく、生鮭を選ぶようにしましょう。塩鮭の塩分は心臓病や腎臓病の原因になる可能性があります。また、生のサーモンも与えることは可能ですが、食中毒の危険性もあるため加熱して与えることをおすすめします。

また、生のサーモンでは、アニサキスという寄生虫が食中毒を引き起こし、犬の内臓の胃壁や腸壁を刺す恐れがあります。犬が嘔吐や腹痛の症状で苦しむかもしれません。アニサキスは加熱処理で死滅するので、加熱調理したものをあげるようにしましょう。

さらに、生の鮭には、チアミナーゼというビタミンB1を分解する酵素を含んでいます。食べ過ぎると、ビタミンB1欠乏症になる恐れもあるので、鮭は加熱することをおすすめします。

鮭の調理方法

鮭はグリルで焼いてから細かくしたものをごはんに加えてもいいですし、スープにトッピングするのもおすすめです。骨がある場合は取り除いてください。一口大に切ってからフライパンでごま油を引いて焼くのも香ばしさとごまの香が楽しめるでしょう。他に、蒸す、茹でるといった調理方法もあります。

鮭の皮も与えて大丈夫

鮭の皮を犬に与えても大丈夫です。鮭の皮には、コラーゲンが豊富に含まれています。コラーゲンは犬の関節の滑りを良くしてくれる働きを期待できます。もしも、皮を与える場合には、細かく刻んであげてください。

さいごに

鮭は薬膳的には温性、つまり体を温めてくれる効果が期待できます。朝晩冷え込むような季節の変わり目や寒い冬に、ごはんへトッピングしてあげてもいいですね。栄養豊富な上に、カロリーが低い食材です。

季節やその日の天候によって愛犬の体調は変化します。毎日、愛犬の様子を見ながら、ごはんやトッピング、おやつを選んであげてください。
INUMAGではこれからも愛犬と飼い主がともに、季節を通して楽しく健康的な食生活を送れるよう応援していきます。

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ペットフーディスト 今崎湘子さん

今崎 湘子 | ペットフーディスト

2021年2月ペットフーディストの資格を取得。幼少期より大の犬好きで、現在はペットフーディストとして犬の栄養管理のアドバイスやペットライターとして活躍中。「犬も人も共に楽しくずっと一緒に」をモットーに、元保護犬トイプードルを家族として迎え入れ、2人の娘と犬のやりとりに癒やされる毎日です。

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