犬はあんこを食べても大丈夫!もっと知りたい犬の食事をペットフーディストが監修
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犬はあんこを食べても大丈夫?
あんこは犬が食べても大丈夫な食材です。和菓子によく使われるあんこですが、材料は小豆と砂糖のみとシンプルに作れます。冬になるとお汁粉やあんこ餅などを楽しむ方も多いのではないでしょうか。
材料の小豆は、栄養価も高く犬の健康維持にもあらゆる効果を期待できます。ただし、人間用のあんこには、含まれる砂糖の量が犬には多いので注意が必要です。今回は、あんこに含まれる小豆の栄養素と与える際の注意点や与え方についてお伝えしていきます。
小豆に含まれる栄養素
炭水化物 | 脳や筋肉に取り込まれ、エネルギー源になります。が、犬にとっては摂取し過ぎると膵臓に負担がかかるので量に注意が必要です。 |
タンパク質 | 血、骨、筋肉、皮膚、被毛を作る大切な成分です。 |
ビタミンB1 | 炭水化物をエネルギーに変える働きがあります。食欲増進効果もあります |
ビタミンB2 | 細胞の再生や成長を助けます。強い抗酸化作用もあります。 |
鉄 | ヘモグロビンの構成成分で、酸素や二酸化炭素を運搬しています |
カリウム | 血管の機能を正常に保ちます。 |
食物繊維 | 血糖値の上昇を緩やかにし、便秘を予防、余分な脂質や糖質の吸収を抑制します。 |
中国では、小豆の煮汁に利尿、解毒作用があると言われむくみを改善したりかゆみや発疹を抑える働きもあるとされています。
あんこは1日にどのくらい与えられる?
あんこを1日に与えられる分量は、犬の体重別に判断します。体重が10キログラムまでの小型犬は小豆30〜50グラムまで、体重が25キログラムまでの中型犬で50〜100グラムまで、体重25キログラム以上の大型犬では100グラムを目安にしてください。ただし、愛犬に初めてあんこを与えるときは、アレルギーの症状が出ないか気をつけましょう。少しずつ何日かに分けて様子を見ながら与えてください。
あんこはいつから食べられる?
子犬の場は特に、消化機能が発達しておらずアレルギーの原因になることがあります。また、粒あんの場合には、小豆の皮が消化の妨げになる可能性もあります。栄養として必要な食材ではないので、あえて急いで与えなくても良い食材と考えた方がいいでしょう。
また、小犬でなくても、あんこを食べて皮膚をかゆがったり、下痢をしたりといったアレルギー症状が出た場合にはかかりつけ医に相談してください。
あんこの調理方法について
小豆は生のままでは固くて喉に詰める危険がありますので、間違って食べてしまうことがないように管理に気をつけてください。
小豆は時間をかけてやわらかくなるまで煮てから与えましょう。犬に与えるものは砂糖が少ない方が良いので、先に人間用と分けて作ることをおすすめします。煮込んでやわらかくなったら、愛犬の分だけ別容器に移し、人間用に砂糖を追加する作り方なら一緒においしく食べられるでしょう。
スプーンで簡単につぶせるくらいまで柔らかく煮て、ペースト状にするといっそう消化しやすくなります。
あんこを与える際に注意する点
市販されているあんこには、砂糖が大量に入っているのであまり与えない方がいいでしょう。与え過ぎてしまうと肥満の原因や糖尿病のリスクも高まります。また、犬は甘い味覚は感じやすくて大好きなので、一度食べて満足するとドッグフードを食べなくなってしまう恐れもあります。あんこを毎日のおやつにあげたり、与え過ぎたりしないようにしてください。
さいごに
あんこは、こしあん、粒あんと食感を楽しめる上に、食べると優しい甘さにホッとする方も多いのではないでしょうか。和菓子にはほとんど使われている食材ですので、飼い主がおやつにあんこを食べる際に愛犬にもほんのひとくちあげて楽しむのもいいいですね。
また犬用に小豆を煮ておいて、お汁粉やあんこ餅を食べる際に愛犬にも犬用あんこをあげるのもいいでしょう。愛犬の体調は、ストレスや疲れの量、天候、季節でも変化します。愛犬のその日の様子をよく観察して与えられるかを判断し、与える量の調節もしてみてください。
INUMAGでは、これからも飼い主と愛犬の快適で幸せな食生活を送れるよう大切な情報をお届けしていきます。
今崎 湘子 | ペットフーディスト
2021年2月ペットフーディストの資格を取得。幼少期より大の犬好きで、現在はペットフーディストとして犬の栄養管理のアドバイスやペットライターとして活躍中。「犬も人も共に楽しくずっと一緒に」をモットーに、元保護犬トイプードルを家族として迎え入れ、2人の娘と犬のやりとりに癒やされる毎日です。