【特集】犬のギフトショップ『iico』の無添加おやつ!「いい子」が世界語になる日を夢見て

【特集】犬のギフトショップ『iico』の無添加おやつ!「いい子」が世界語になる日を夢見て

  • インタビュー

犬のキラキラした瞳を目の前にすると、つい「イイコ」と呼びかけてしまう。そんな愛犬家たちと犬の暮らしが、より彩りあるものになるようお手伝いしたい―。

犬を愛するふたりの姉妹が、そんな願いから始めた犬のためのギフトショップ『iico(イイコ)』。「すべてのイイコたちのために」と、年齢や体格、アレルギーの有無などに関わらず、どんなワンちゃんでもおいしく栄養価を摂取できる無添加おやつを販売しています。サステナブルなプロダクトづくりを意識しながらも、「クッキー缶を開ける瞬間のワクワク感を犬のおやつとして届けたい」と、パッケージデザインまでとことん楽しめるように配慮された、デザイナー・浅田姉妹が作り上げる『iico』の世界観をご紹介します。

『iico』ってどんなブランド?

「いい子(iico)」が世界語になる日を夢見て

幼いころから仲の良かった姉妹が、「いつかふたりで一緒に」と夢見た事業の立ち上げ。インテリアデザイナーの姉とアパレルデザイナーの妹がタッグを組み、その夢を形にしたのが、犬のためのギフトショップ『iico』でした。きっかけは、お姉さんが飼い始めた愛犬umu(ウム)ちゃんの存在。仕事人間だったお姉さんが、umuちゃんとの暮らしをとおして、それまでとは異なる角度から周りの景色を見つめるようになりました。「世界ってこんなにキラキラしていたんだ」、日常に転がる些細な幸せに気が付かせてくれた犬という存在。「彼らが健康で過ごせるよう、何かしたい。犬だけでなく、人も笑顔にできるような何かー」。

2020年のコロナパンデミック下、そんなことを考え始めたお姉さんは、ある日、妹さんに「犬と人の暮らしが彩りあるものになるような、そんなお手伝いをしてみない?」と事業のアイディアを持ちかけます。かねてから「ふたりで何かしたい」と思い描いていたこともあり、妹さんは迷うことなくその場で快諾。翌日には、ブランド名まであっという間に決まってしまったのだと言います。こんな風にふたりの夢が動き出したのは、奇しくも2020年7月7日という七夕の日でした。

愛犬umuちゃんのため、ペット管理栄養士の資格まで取得したというお姉さんの知識も手伝い、「野菜や低アレルゲン食材を使った無添加おやつを作ろう」と、人と犬をつなぐ「おやつ」に焦点を当て、犬のためのギフトショップをスタートさせることにしたふたり。「日常にキラキラを届けたい」「どんなファッションやインテリアにも合う、ワクワクさせるようなパッケージを生み出そう」と、デザイナーのふたりならではの視点で『iico』は形作られていきました。

愛犬に向かって「いい子(iico)ね」と語りかける日本語のほめ言葉が、いつか海を渡り、「Good boy, good girl(いい子だね)」を意味する世界語になるように。ブランド名には、「たくさんのいい子(ワンちゃん)に食べてほしい」という想いと合わせて、そんな姉妹の願いが込められています。

ともにデザインの道を選んだ姉妹

「実家ではうさぎをと犬を飼っていた」という4つ年の離れた姉妹は、幼いころから動物が大好きでした。umuちゃんを迎え入れるまで、ふたりで犬を飼うことを夢見て「エア散歩」をしていたというほど気の合う姉妹は、専門分野こそ違うものの、ともにデザインの道を進むことになりました。

お姉さんは千葉工業大学建設学科を卒業後、インテリアデザイナーとして設計デザインなどに従事したのち、2013年に独立。一方妹さんは、東京モード学園ファッションデザイン学科を卒業後、大手企業などでレディースや犬服の企画生産業務に携わったのち、2020年に独立を果たしました。

現在『iico』では、お姉さんが企画・おやつ作りを担当し、妹さんがデザインを担当しています。お互いに感覚が似ていることもあり、「いいな」と感じる部分も、「何か違う」と物足りなさを覚える部分も自然と分かり合えると言います。犬のおやつ事業や立ち上げにあたっての事務作業など、ふたりにとって未経験の挑戦も、息がぴったり合う姉妹だからこそ、苦労を苦労と感じずに乗り越えてこられたのかもしれません。

おやつもデザインも楽しめる『iico』のこだわり

おやつの味や材料へのこだわりはもちろん、デザイナーである姉妹が力を入れているのがパッケージなどのデザインです。ふたりでアイディアを出し合い構築していったデザインイメージの根底には、姉妹が幼いころに抱いた、「お歳暮やギフトで届く、大きなクッキー缶を開けたときのワクワク感」という心の記憶があります。

どんな犬でも楽しめるおやつを

2カ月の試作期間を経て完成した、『iico』の看板商品でもある無添加クッキーは、米粉またはオートミールをベースとしています。「せっかくおやつを作るなら、できるだけ多くのワンちゃんに食べてもらいたい」と低アレルゲンの食材を使用しており、小麦粉や卵、砂糖、人工甘味料、はちみつなどは避け、栄養面に配慮しながら原材料を選定しています。数十種類の食材をピックアップしたのち、最終的に「1週間、日替わりで味わえるように」と厳選された7種類が、現在の『iico』のラインナップに。

人の手から与えるおやつだからこそ、「愛情を表現したい」とクッキーはハート型になりました。小型犬でも食べられるサイズや、シニア犬でも食べやすい硬さにこだわるなど、すべての犬が楽しめるように作られています。

『iico』が提案する「おやつは、缶へ」

「ジュエリーやチョコレートを買って箱を開けるときに感じる高揚感を、犬のおやつでも再現したい」そんな思いとともに、クッキーの香り高さをそのまま犬たちのもとへ届けたいという願いから『iico』が辿り着いたパッケージは、「缶」という形でした。クッキー缶は、防湿性や遮光性、そして密封性に優れており、風味や香りを閉じ込めてくれるのに最適。また、耐久性にも優れているため、サステナビリティで地球に優しいのも特徴です。最後までおいしく食べられるよう、また犬との暮らしをデザインの力でより楽しめるようにと、『iico』は「おやつは、缶へ」を提案しています。

ボーダレスな世界観

『iico』が目指すのは、年齢や性別、国境を越え、犬の飼い主だけでなく、犬を飼っていない人でも興味が湧くような、シンプルでボーダレスなデザインです。どちらかというと、「分かりやすく親しみやすい」が主流だった犬のおやつ業界。そこに現れた『iico』のモードなデザインは、他のおやつブランドから一線を画しています。

つい「かわいい!」と声を上げてしまいたくなるカラフルなキャンディ包み。ワクワクしながら包みをほどくと、中から現れるのは5粒のハートのクッキーです。こうすることで、一度に与える量を自然と制限できるように、またさっとポケットに入れて身軽にお出かけすることができるようにという工夫が隠されています。

何度も工場に掛け合いながら開発した布製巾着のギフトラッピングや、長く使えるクッキー缶、そして植物由来のリフィルなど、パッケージの隅々にまで、地球への優しさと「おやつだけでなくデザインも楽しめる」と謳う『iico』の世界観が表現されています。犬が幸せであるためにも、「人が健康でたくさん笑っていること」、そして「地球がキレイであること」を大切に考える浅田姉妹。サステナブルにこだわる理由には、やはりそんな犬への愛情がありました。

おやつからパッケージまで、『iico』のおすすめポイント

「米や小麦アレルギーの子はジャーキーやドライキウイを」「肉系アレルギーを持つ子にはクッキーを」と、どんな子でも食べられるよう、無添加にこだわり考え抜かれた『iico』の商品ラインナップ。北海道産のうるち米を使った米粉のクッキーシリーズからこだわりのパッケージまで、その魅力をご紹介します。

手作りきなこの甘い香りが広がる「きなこライスクッキー」

カリっという歯ごたえと、口の中に広がる甘い香りがクセになる「きなこライスクッキー」。リピート者続出の、『iico』一番人気のおやつです。食物繊維だけでなく、腸内の善玉菌を増やしてくれるオリゴ糖も配合しているため、胃腸の消化機能や肝機能を高めてくれます。

グリーンのハートにたっぷりの栄養価「小松菜ライスクッキー」

カルシウムの含有量が高いと言われる小松菜を練り込んだ米粉のクッキー。小松菜の緑を感じる香りが意外にも犬たちの食欲を刺激するのか、リピーターの多い人気商品なのだそう。カルシウム以外にも、βカロチンやビタミンCなど、グリーンのハートに栄養価がたっぷり詰まっています。

ほのかな磯の香りが食欲をそそる「ひじきライスクッキー」

ブラックのハートというビジュアルと、ほのかに香る磯の香りがダブルで驚きを与えてくれる、ひじき入りの米粉クッキー。消化不良などの懸念から、犬のフードとしては与えるのが難しいとされてきた海藻を上手に取り入れた、『iico』の手腕が光るおやつです。

ビタミンカラーがかわいい「にんじんライスクッキー」

ビタミンカラーのハートがかわいい「にんじんライスクッキー」。パウダー状にしたにんじんが含まれているため、免疫力を高めてくれるβカロテンを吸収しやすく、体調に変化が起こりやすい季節の変わり目などにぴったり。胃腸の弱い子にもおすすめなのだそう。

サクサク食感に愛犬も病みつき「オートミールクッキー」

サクサクの食感が楽しくおいしい、オートミールのクッキー。白米や小麦に比べ食物繊維が多く低カロリー、血糖値上昇を抑える効果もうれしいポイントです。ホロホロと崩れやすいオートミールクッキーですが、粉状になったものはごはんにかけてもワンちゃんに喜ばれるはず。

病気予防や疲労回復に、無添加「鹿肉ジャーキー」

女性の手でも簡単に折れるかたさや厚みを追求したという鹿肉のジャーキー。新鮮で質の良い国産鹿肉を使用しています。低脂肪なのに、ビタミンや不飽和脂肪酸を豊富に含み、病気予防や回復時にもぴったり。愛犬の身体を優しく労わり、元気に保ってくれるおやつです。

低温でじっくり乾燥させた「ドライキウイ」

キウイの甘みや風味を閉じ込めた「ドライキウイ」。なるべく栄養素や酵素を壊さないようにと、低温でじっくり乾燥させていると言います。無添加ながら、果糖が多く含まれていることもあり、与える量には注意が必要ですが、見た目もかわいく贈り物にも喜ばれそうなおやつです。

『iico』の原点を象徴する「丸缶」と「角缶」

防湿性や遮光性、密閉性を兼ね備えた缶容器は、『iico』のこだわりのひとつ。手のひらにすっぽり収まるサイズの「丸缶」は、それぞれのクッキーパッケージとして採用されており、持ち運びにも便利です。落ち着いたカラーと、性別や年齢を選ばないシンプルなデザインで、食べ終わった後は詰め替えてもよし、小物入れなどにしてもおしゃれです。

姉妹が「小さいころにお歳暮でもらったクッキー缶を開ける時のワクワク感」を思い出しながら形にしたのは、クッキーアソート用の「角缶」。手に取る私たちにも、高揚感とともにどこか懐かしさを運んでくれます。インテリアになじむようにと、ベースはオフホワイトに。上品なゴールド柄の印刷は、職人さんの手作業で施されています。3種のクッキーが10包ずつアソートで入っており、開けてもワクワクが止まりません。

サステナブルな工夫が詰まった「リフィル」

クッキー缶が空いてしまったら、「リフィル」で詰め替えてみてはいかがでしょうか。コンパクトなモノトーンのパッケージがかわいく、愛犬家の知人友人に贈るギフトとしてもぴったり。バッグは植物由来の原材料でできており、地球へのやさしさとサステナブルな工夫が感じられます。

さいごに

犬を愛する私たちは、愛犬だけでなく、道行くワンちゃんや出かけ先でふと出会うワンちゃんにまで、生涯にわたり何度も何度も「イイコ」と声をかけることでしょう。温かい想いが詰まったこの言葉が、いつの日か海を越え、世界中のワンちゃんたちに届きますように。『iico』がそう願うように、INUMAGも、この言葉を通じて多くのワンちゃんたちに愛が届くことを願っています。

現在『iico』は、1周年記念を迎える2021年11月に向け、新商品や企画を用意している真っ最中。「ボーダレスで、どんな人にとってもストレスフリーな社会になるように」という願いを根底に、どこまでもものづくりにこだわる『iico』。そんな彼女たちが届けてくれる、やさしさたっぷりの無添加おやつを愛犬に与えながら、ぜひ愛情を乗せて「イイコ」と呼びかけてあげてくださいね。

この記事はいかがでしたか?
  • Writer:Mariko Dedap
SHARE

「インタビュー」の記事

OTHER

  1. INUMAG(イヌマグ)
  2. インタビュー
  3. 【特集】犬のギフトショップ『iico』の無添加おやつ!「いい子」が世界語になる日を夢見て