愛犬とのドライブ|楽しくお出かけするために安全な乗せかたと車酔い対策を知ろう
- 学び
いつものお散歩と違って愛犬と車に乗ってお出かけができるようになると、日常生活と異なる楽しい時間を過ごせます。とはいえ、急に車に乗せると愛犬が慣れない環境にストレスを抱え、ドライブのたびに体調を崩したり、車に乗るのを嫌がったりすることもあります。今回は愛犬と楽しくドライブをするために車の乗せ方からドライブの慣らし方、注意点についてご紹介します。車酔い対策もあるので、困っている方は参考にしてみてくださいね。
目次
こんなことやっていませんか?愛犬がドライブでストレスを感じる危険な乗せ方とは
急に長距離のドライブに連れていく
犬にとって初めてのドライブとは普段と状況が違うため、人が想像する以上に緊張しストレスを抱えてしまいます。例えば、あくびを繰り返したり、ハアハアと口を開けて呼吸しているときは、眠い暑いというだけではなくストレスを感じているときも出る行為です。車に乗っているときの愛犬のサインをよく観察してあげましょう。
ドライブ中に人間の膝の上に乗せて、窓を開ける
車の走行中に愛犬を膝に乗せて窓を開けることは大変危険です。愛犬に外を眺めさせたり、外気を吸わせたい気持ちは分かりますが、犬は車から飛び出したら危ないということを理解していません気になる犬を見かけて車中外に飛び出すこともあります。また、膝の上では車の揺れに対して犬が体のバランスを取ろうとするため、常に緊張して体に負荷がかかります。運転手が膝に乗せることは道路交通法違反なのでもちろんダメですが、助手席の人が膝に乗せるのもやめましょう。
リードをくくりつけるなら注意して
車中で犬の行動を制限するためにリードにつなげる場合は、細心の注意が必要です。リードは長いと絡まる危険があり、短いと座席から落ちたときに宙づりになるリスクがあるため注意してください。
車の中に置き去りは危険
犬を車中に一匹で残すことは、人間の想像以上にストレスを与えます。さらに、時期によっては熱中症になる可能性もあるので夏場の置き去りは絶対にやめましょう。
犬にストレスを与えない車の慣らし方
車内に慣らすことから始めてみよう
人間と同じで犬も車に乗ると、三半規管が刺激されて車酔いをすることがあります。一度吐いてしまうと、毎回乗るたびに吐くイメージを持ってしまい車酔いすることも。そんなときは段階を経て慣らしていきましょう。まずは車のエンジンはかけずにただ乗ることから。車内の狭い空間に慣らしたり、大好きなごはんを広いトランクであげたりして好きな場所のイメージを持たせます。また、芳香剤や消臭剤は嗅覚が鋭い犬にとってはつらくて悪い刺激になるので気をつけてください。
エンジンの音や振動は徐々に慣らして
エンジンをかけるだけで車を動かさずに車中で過ごす体験を。エンジンをかけてしばらく車内にいることで振動に犬の体を慣らしてあげます。「車に乗っても酔わずに吐かない」という経験を重ねると乗車への恐怖も減らせます。
近所のドライブからスタート
初めてお出かけするときは家の周辺からドライブデビューを。少しずつ距離を延ばして、犬が車に乗って移動することに慣らしていきましょう。慣れたら愛犬と長距離の移動や旅行も可能になり、いっそう楽しい思い出作りができます。
ドライブは楽しいことがある良いイメージをつける
ドライブの目的地は犬が大好きな公園などにして、「ドライブ=楽しいことが起きる」とイメージさせるのがおすすめです。病院へ行くときだけ車に乗せると嫌な記憶として学習してしまい「車=嫌なことがある」と認識し、体調に悪影響を及ぼすことにもなりかねません。「車に乗れば楽しい事が待っている」と刷り込むと車酔いが軽減されることがあるので、特別なおやつをあげるのも効果的です。
犬の車酔いを防ぐ4つの対策とは
食事は車に乗せる直前に与えない
車に乗る前、犬のごはんタイムを調整することも大切です。食後すぐの満腹状態で車に乗ると、ドライブ中に揺れが愛犬の胃に大きな負担をかけます。逆に、空腹状態だと胃酸が出て吐き気を誘発してしまうことも。乗車2時間前までに食事は済ませるか、いつもより量を減らしてゆっくり与えるなどの工夫が必要です。
こまめな休憩を心がけましょう
犬も外の空気を吸うことで気分転換となり車酔いを防げます。長距離移動ならなおさら、こまめに休憩時間をとって車外の風に当たらせてあげましょう。
クレートに入れて移動する
車に乗るといった普段とは異なる環境に緊張してストレスを感じ、車酔いを引き起こすケースもあります。慣れたクレートに入れてあげると安心できる上に、犬の体が安定して酔いを防げます。クレートはサイズもタイプも豊富なので、愛犬にあったものが一つはあると便利。キャリーケースとして利用出来るタイプ、扉がサイドや上からも出せるような形状、シートベルトで固定できるものもあります。クレートの上にタオルをかけて視界の刺激を軽減したり、タオルの隙間を作って犬が伏せると外が眺められ自然に体制を安定させる工夫でも酔いにくくなります。
酔い止め薬を使う
犬種や体質によって胃腸が弱く酔いやすい犬もいます。重い症状やどうしても長距離移動しなければならないときは、犬用の酔い止め薬を使う方法もあります。動物病院で獣医師に相談してみましょう。薬によって副作用を伴う薬もあるので確認してから使用することをおすすめします。
愛犬を車に乗せる時の注意点と対策
走行中は必ずロックする
走行中、犬が思いがけずドアを開けるととても危険です。停車して車から降りる時も飛び出す危険があるので、ドアロック・ウインドウロックを徹底しましょう。さらに、犬がいる側のドアはチャイルドロックもしておくと安心です。
犬用グッズ活用で楽しいドライブに
楽しいドライブ対策として、犬が日頃から愛着のあるおもちゃを持ち込むのもストレス軽減につながり有効です。大好きな飼い主のにおいがついた物をクレートに一緒に入れて犬にとって安心できる環境をつくるのもいいでしょう。
ペットとのドライブにおすすめグッズ3点
クレートならハードタイプの安定したものや安全ベルトが付いているドライブベッドもおすすめです。また、後部座席が広々としたフラットな空間にできるスペースボードは多頭飼いの方や大型犬を乗せる方に好評です。
コーデュラドライブベッド
シートがベルトでしっかりと固定できて安心設計。ドライブシートは犬の足が汚れたまま座ったり、嘔吐したりすることも考慮した撥水性、防汚性と防油性に富んだ商品。汚れてもささっと拭き取れ快適なドライブを楽しめます。
スペースシート
後部座席をフラットで広々とした空間に。大型犬や多頭飼いの方におすすめです。飼い主が座る隣に半分にしたシートを敷いて犬が座る使い方もあります。このシートで後部座席から足元に犬が落下する事故を防止。犬も快適に横になることが可能です。
ドライブペットボックス
シートにベルトで固定し安定したスペースを確保。犬が座って外を眺めることもできて、飛び出し防止のベルトも付いているので安心です。車が揺れてもペットボックスにいることで体のバランスを取りやすく安定した乗車をサポート。
さいごに
愛犬とのドライブは、車内をいかに落ち着いた空間にして犬がリラックスしたいつもの状態で過ごせるかがポイントです。対策することで長距離移動が可能になり行動範囲も広がって、これまで以上に愛犬との生活を楽しむことができますね。車酔いをする犬も少しずつ慣らして進めることでドライブへの苦手意識を変えられ改善することも多々あります。ぜひ、あらゆる対策やポイントを押さえて愛犬とのドライブを楽しんでくださいね。
- Writer:今崎 湘子