室内で楽しめる「おうち遊び」で犬のストレス解消!
- 学び
雨が多い時期や猛暑日が続くと、なかなかお散歩に出かけられずストレスをためているワンちゃんも多くなってしまうと思います。
そこで今回は、快適な室内で愛犬と一緒に楽しめる「おうち遊び」をご紹介します。
教えてくださるのは、INUMAG歯磨き講師でもお馴染みの渡辺ゆずる先生と、渡辺先生が運営する「WANHOUSE(ワンハウス)」のドッグトレーナー星先生です。
遊びに使用するのは、どこの家にもあるようなもので作れる簡単な手作りおもちゃ。WANHOUSEの生徒さん、コーイケルホンディエのメルティーちゃんにも協力してもらい、実際に遊んでもらいました。楽しく遊べたかな?
目次
ピョンピョンジャンプ!「ゴム跳び」
ピンと張ったゴムの上をジャンプさせるゲーム。
アジリティー競技にもあるような障害物を飛び越える遊びです。
用意するもの
- ゴムなどひも状のもの
遊び方
ゴムの端を2人で持つか、1人の場合は片方を椅子やテーブルにくくり付け、ゴムをピンと張ります。ゴムの手前でお座りをさせて、ゴムをまたぐことから始めてみましょう。
まずは、オヤツを使ってゴムをまたげるように、手で誘導します。ゴムをまたいだり、ジャンプができるようになってきたら、ハンドシグナル(手の誘導)に「ヨシ!」や「ゴー!」など、愛犬が理解できるようなわかりやすい掛け声をつけて合図を送ってあげましょう。
最初は、床から1cmほどの低い状態から開始して、慣れてきたら徐々に高くしていきます。
メルティーちゃん、上手に飛べました!
床にひもを置いて飛び越えるだけでも、楽しい遊びです。
特に小型犬など高くジャンプができない場合や、足腰が悪いワンちゃんなどは、無理にジャンプさせず、またぐだけにしてあげてください。それだけでもゲーム感覚でやれば、愛犬との楽しい時間になりますよ。
渡辺先生からワンポイントアドバイス
ゴムをまたいだり、ジャンプができたら褒めてあげることで、犬たちもテンションがあがるはずです。楽しく遊びながら、愛犬とのコミュニケーションを図ることをお勧めします。モチベーションが上がるように愛犬の好きなご褒美を用意するのもいいですね。
ジャンプの高さを工夫して、高くするだけでなく、あえて低くして、2列、3列と用意し連続してまたがせたり、飛ばせることも有効です。犬たちはその障害物をどのようにまたごうか、飛ぼうかを考えます。頭も使い、身体も使えば、きっと心地よい発散につながるでしょう。滑りやすい床だと足腰を痛めることがあるので、滑らないように配慮してあげましょう。
ペットボトルでジグザグスラローム遊び
どこの家にもあるペットボトルを並べるだけで、簡単なスラローム遊びが完成。
ペットボトルの間をジグザグに飼い主がハンドリングしながら、愛犬を誘導してみましょう!
用意するもの
- ペットボトルを数本
※中身が空の場合はペットボトルの中に水を入れておもりにします。
遊び方
ペットボトルを愛犬の体格に合わせた間隔で並べます。本数は何本でも大丈夫!
ハンドリングをしながら、左右交互にペットボトルを通り抜けるようにうまく誘導してみましょう。
ジグザグに通るのがうまくいかない場合は、一本ずつ通り抜けるたびに褒めて、ご褒美をあげてください。
ワンちゃんがペットボトルを怖がる場合、まずはペットボトル自体を確認させ、恐怖心や警戒心を取ってから、始めるようにしましょう。少ない本数から始めるといいですよ。
また、慣れてきたらスピードを上げたり、ゴール地点にご褒美を置いてあげるなど、プラスアルファの工夫を取り入れてもいいかも◎
渡辺先生からワンポイントアドバイス
ただ走るだけじゃなく、障害物をよけようと頭を使いながら歩くので、犬にとって脳トレにもなり、程よい疲労感を与えることができます。ペットボトルを怖がるワンちゃんにとっては、社会化の一種として受け入れさせる練習にもなりますよ。ハンドリングすることで(手を使って犬を誘導する)ことで、遊びの中から愛犬とのコミュニケーションが図れます。
簡単ノーズワーク「紙コップでおやつ探しゲーム」
紙コップの中におやつを入れ、数個並べてどこに入っているかを当てるゲーム。
愛犬とコミュニケーションを取りながら楽しめるノーズワークです。
用意するもの
- 紙コップ数個
- 愛犬が大好きなおやつ
※匂いが強いものがGOOD
遊び方
まずはおやつの匂いを嗅がせます。
そのおやつを紙コップに入れるところを見せてスタート!
おやつの入っていないダミーも含めた複数の紙コップの中から、おやつがどこにあるかわかるかな?得意の嗅覚をしっかり使って、大好きなおやつを見つけ出そう!
正解したら、紙コップの中のおやつがもらえます!
ゲームのルールを理解するまでは、2個ぐらいの紙コップから始めてみましょう。
渡辺先生からワンポイントアドバイス
このゲームは、犬たちの探索する好奇心を掻き立てる遊びにもなります。食事など食べムラがある子にも、ぜひ活用してもらいたいです。
また、普段の生活で、【オスワリ・マテ】や【伏せ・マテ】などを行うシチュエーションは少ないかと思いますが、こういったゲームをするときに、基礎的なことを取り入れていただくことも、プラスアルファになります。メリハリがつき、犬たちのやる気(集中力)もアップするはずです。
飼い主も愛犬と一緒に、楽しみながら遊んでみてくださいね。
さいごに
なかなか散歩に行けず、運動不足でフラストレーションが溜まりがちなこのシーズンにぴったりな「室内遊び」。犬は、元々探求したり、獲物を捕らえるという習性を持っていることから、うまくその習性を遊びの中に取り入れることで、愛犬のストレス解消や欲求を満たしてあげることにつながります。とにかく体を動かしたり頭を使って遊ぶことが大好きな犬。天気や気候に左右されることなく、安全な家の中で楽しむことができる「室内遊び」で、愛犬といっぱいコミュニケーションを取って、絆を深めていきましょう。
- Writer:おおくぼ あい
渡辺 ゆずる|『WanHouse』代表・ドッグトレーナー
神奈川県横浜市を拠点に、出張型ドッグトレーニング『Peace&Hope』を代表として運営。その後2023年に茅ヶ崎市に移転し、ドッグサロン『WanHouse』をオープン。トレーニング・トリミング・フォト・各種イベントやセミナーなど、内容が充実したサロンです。
また犬の歯磨きのスペシャリストでもあり、『ドッグデンタルケア.トレーニングソサエティ』の発足メンバー。各地で勉強会を開き歯磨きのやり方やノウハウを指導。INUMAGでは、ドッグトレーナーとしての記事の監修や、歯磨きの指導者として歯磨きコンテンツを担当。