犬はなつめを食べても大丈夫!犬の食事をペットフーディストが解説
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犬はなつめを食べても大丈夫?
なつめは犬が食べても大丈夫な食材です。なつめは別名「大棗(たいそう)」と言って、中華食材や輸入食材を扱う売り場で見つけられます。薬膳の食材としても、漢方薬の生薬としても利用される健康食材です。なつめは気と血を補うとされますが、人だけではなく犬にとっても食欲不振や精神不安、関節痛などの効果を期待できます。そんななつめを愛犬のごはんに取り入れてみてはいかがでしょうか。
今回はなつめの栄養素や与える際の注意点について詳しくご紹介していきます。
なつめに含まれる栄養素
なつめに含まれる栄養素は下記のとおりです。
鉄分 | 酸素や二酸化炭素を運搬するヘモグロビンを構成します。 |
葉酸 | 赤血球を作り、貧血を防ぎます。 |
亜鉛 | 酸素を活性化して、正常な細胞分裂に働きます。心を落ち着かせる作用もあります。 |
カルシウム | 骨格を形成したり筋肉の収縮を助けます。止血や生命活動の維持にも働きます。 |
カリウム | 心機脳や筋肉の働きを調整します。 |
食物繊維 | 腸のぜん動運動を活発にして、体温を上昇させます。便秘予防の効果も期待できます。 |
なつめは1日にどのくらい食べられる?
1日でどのくらいの量のなつめを愛犬に与えられるかは、犬の体の大きさに比例します。小型犬ならなつめ1/2個分、中型犬はなつめ1個分、大型犬はなつめ1.5〜2個分を目安に与えてください。ただし、初めてあげる場合にはアレルギーを発症する可能性も考えて、少しずつ様子を見ながらあげるようにしましょう。
もしもおやつとして与える場合は、1日分の食事量のうち、10〜15パーセント以内におさえるのが良いとされています。毎日与えている量を目安に15パーセントの範囲内で他のおやつとの組み合わせも見ながらバランスを取るようにしましょう。
また、なつめを与えた後で、下痢や嘔吐などの症状を引き起こした場合には、すぐにかかりつけの獣医師に相談してください。
なつめを与えるときの注意点・なつめやしとナツメグは別物!
人間用に砂糖漬けのデーツとして販売されている「なつめやし」がありますが、なつめとは別物です。砂糖漬けの食品は、犬には糖分の過剰摂取になってしまいます。乾燥なつめを買い求め、愛犬用に調理して与えることをおすすめします。また、乾燥なつめは湿気やすいので、ジップロックやタッパーなど密閉できる容器に入れて保存するようにしてください。
「ナツメグ」もなつめとは違います。ナツメグはハンバーグのスパイスとして使われることで有名ですが、誤ってなつめのスパイスと認識されないようご注意ください。
なつめの与え方
乾燥なつめを半分に切って、中の種を取り除き、細かく刻んだものをスープやごはんと一緒に煮込んで与えるのが柔らかくなって食べやすくておすすめです。
なつめの皮も与えることができますが、食物繊維が豊富な部分なので、便がゆるくなることもあるかもしれません。便秘気味の愛犬には良いですが、胃腸が弱い場合には、皮は避けてなつめを煮たスープをあげて栄養を取るようにしてみてください。
さいごに
なつめは、世界三大美女の楊貴妃も毎日食べていたと言われるほど、私たちの美容にもうれしい効果を期待できます。愛犬とともに、若々しく健康的な生活を送れるよう、毎日の食生活になつめを取り入れてみてはいかがでしょうか。鶏肉と一緒に中華風おかゆごはんも一緒に楽しめますね。人間用は食べる直前に味付けを足したりトッピングをしたりして食卓を彩ることもできますよ。
INUMAGでは愛犬とご家族がともに楽しく、健康的な毎日を暮らせる情報をこれからもお届けしていきます。
今崎 湘子 | ペットフーディスト
2021年2月ペットフーディストの資格を取得。幼少期より大の犬好きで、現在はペットフーディストとして犬の栄養管理のアドバイスやペットライターとして活躍中。「犬も人も共に楽しくずっと一緒に」をモットーに、元保護犬トイプードルを家族として迎え入れ、2人の娘と犬のやりとりに癒やされる毎日です。