【特集】犬の歯ブラシ新発売!毛先の柔らかさを追求した『オーラバイオブラシ』開発秘話

【特集】犬の歯ブラシ新発売!毛先の柔らかさを追求した『オーラバイオブラシ』開発秘話

  • インタビュー

愛犬のデンタルケアに欠かせないアイテム「歯ブラシ」。
歯磨き初心者にもおすすめしたい、毛先の柔らかさにこだわったペット用歯ブラシ『OraBio Brush(オーラバイオブラシ)』が新発売されました。

犬の歯科衛生士と歯ブラシマイスターが共同開発したこの商品には、歯ブラシのプロたちのデンタルケアを通してペットの健康を守りたいと願う気持ちが込められています。

今回は、歯ブラシの開発秘話や販売までの道のり、商品の特徴など詳しくご紹介します。

ペット用歯ブラシ「オーラバイオブラシ」ができるまで

「オーラバイオブラシ」は、大阪を拠点にペット(用品・フード)事業を中心としたサービスを展開している株式会社BYRON(バイロン)が開発し販売をスタートしました。どのようにしてこの商品が誕生したのか?同社代表取締役・渋谷 豪敏(シブタニ タケトシ)さんに発売までの道のりを伺いました。

人間用の歯ブラシの研究開発から、ペット用歯ブラシの世界へ

渋谷さんが歯ブラシの開発に関わることになったきっかけとは。話は「オーラバイオブラシ」が誕生する2003年までさかのぼります。

渋谷さんは2003年に関西学院大学を卒業後、20歳以上も歳の離れた先輩方に誘われ、人間用歯ブラシを開発する有限会社ビバテックの創業メンバーとして、商品開発に携わることになりました。そこから16年間の長きにわたり、渋谷さんは歯ブラシマイスターとして歯ブラシの商品開発に関わることになったのです。

創業後、ビバテックは世界初の「360°歯ブラシ」の開発に成功。360°どこからでも磨けるこれまでになかったユニークな形状をした歯ブラシは、介護用や子ども、ベビー用の歯ブラシとしても高く評価され、ロングセラー商品に。今では、360°タイプは大手メーカー各社から商品化されるほど私たち消費者にとっても馴染みのある形となりました。

この人間用「360°歯ブラシ」が世の中に浸透していく中で、渋谷さんは「どうやら自社の商品(人間用歯ブラシ)を犬に使っている人がいるらしい」というウワサを耳にします。

まず犬に歯磨きをすること自体に大変驚いた渋谷さんですが、「そんなに需要があるのならば、人間用の流用ではなく、ペット専用の歯ブラシを開発してみてはどうだろう」と話が進み、2009年からビバテックはペット事業を始動。翌年犬用360°歯ブラシ「シグワン」の販売が開始されました。

今では、ペットグッズを販売するお店で目にすることも多いペット用歯ブラシの代表的な存在でもある「シグワン」ですが、当時は犬に歯磨きをする文化があまり浸透していなかったこともあり、地道な普及活動を続け、多くの飼い主に認知されるまでには販売から10年ほどの年月がかかったそう。その後広く知られるようになると、多くの飼い主たちに支持され累計200万本以上を販売するヒット商品になりました。

新たな商品開発への道のり。ビバテックを退職し自身の会社を設立

人間用から犬用まで今では一般的に目にするようになった360°歯ブラシですが、独特な形状ゆえに、初心者だと扱いがなかなか難しく感じることも。また、毛先が長く柔らかい一般的な形状の歯ブラシと比べると、毛束が短いので毛先が歯周ポケットに入りにくく、細かい部分の歯垢を刷掃(さっそう)するのが難しくもありました。もちろん360°歯ブラシのメリットはたくさんあるのですが、フラットタイプの一般的な形状の新たな犬用歯ブラシ開発に可能性を見出した渋谷さん。

「360°歯ブラシ」はシグワンに任せ、自身は2019年8月にビバテックを退職。2020年4月に現在の株式会社BYRONの代表取締役に就任し、新しい歯ブラシの開発をスタートします。

犬用歯ブラシ難民のための歯ブラシを作りたいという想い

ドラッグストアなどでズラリと並ぶ人用の歯ブラシを比べると、まだまだ種類が少ない犬用の歯ブラシ。愛犬に合った歯ブラシが見つからず、いわゆる“歯ブラシ難民”になっている人も少なくありません。

「シグワン」の開発までの話の発端もそうでしたが、飼い主たちは市販されている犬専用の歯ブラシでは満足できずに、毛先の固さなど種類が多い人用歯ブラシを代用品として愛犬に使用している人がまだまだ多いのです。

では、なぜ犬用歯ブラシは種類が少ないのでしょうか?

実は、犬に合わせて柔らかくい細い糸を使って歯ブラシを作ろうとすると、人間用の歯ブラシの糸では流用するのが難しいそう。そうすると犬専用となるため、糸から仕入れなければいけなくなり、結果原価が高くなってしまいます。また、大量植毛かつ超極細毛を使用すると、植毛にもかなり時間を要するため、手間暇がかかり、なかなか手をつける企業がいないというのが現状なのだそう。そのため、製造する工場にも嫌がられることがあったといいます。

そんな厳しいペット用歯ブラシ業界の中でも、渋谷さんは「人間用に負けない品質のペット専用の歯ブラシ」を作るために奔走します。

質のよい歯ブラシを製造するため、日本一の歯ブラシ生産地として知られている大阪府八尾市にある工場と業務提携。高度な植毛技術を保有する、歯科向け歯ブラシを製造する工場で超極細・高密度の柔らかい毛先の歯ブラシを製造することを実現したのです。

そしてついに、「柔らかさ」に追求し歯ブラシのプロのこだわりが詰まったペット用歯ブラシオーラバイオブラシが完成。

大学卒業後、歯ブラシ開発に情熱を注いてきた18年間。一途に歯ブラシ研究に没頭し、犬用歯ブラシの前駆者として、商品開発に力を注いできた渋谷さんの「人間用に負けない品質のペット専用の歯ブラシを作る」という想いがついに実を結びました。

長年かけて培ってきた歯ブラシの知識や開発のノウハウがあったからこそ、この素晴らしいプロダクト開発が叶ったのです。

商品の品質に手ごたえを感じた渋谷さんは、クラウドファンディングにも挑戦します。株式会社マクアケが運営する応援購入サービス「Makuake」でテスト販売を開始。すると一カ月半で支援者665名にものぼり、応援購入本数はなんと6270本に。多くの飼い主たちの共感を得て、販売達成率は695%に到達しました。このことでも、質の良いペット用歯ブラシを探し求める飼い主たちの関心の高さが伺えます。

そしてこのテスト販売を経て、一般発売がついにスタートしました。

オーラバイオブラシの特徴やこだわりのポイント

長年、人と犬の歯ブラシの開発に携わった渋谷さんだからこそできたオーラバイオブラシ。渋谷さんが追求し完成させたオーラバイオブラシの特徴やこだわったポイントについて、見ていきましょう。

オーラバイオブラシの特徴

オーラバイオブラシの特徴は、なんといってもとにかく柔らかい毛先。

一般的な子ども用歯ブラシの5倍以上(約4200本)の毛を植毛し、羽のように柔らかい糸径0.07mmの超極細の毛が密集。犬のデリケートな口腔内にも極力刺激を与えずに、それでいて汚れをしっかり掻き出すことができる歯ブラシに仕上がりました。
今までの犬用歯ブラシはどうしても毛先が硬いものが多く、それが理由で歯磨きを嫌がる犬が多いという点に考慮し、オーラバイオブラシは開発が進められました。犬に負担がなく、嫌がらないように柔らかさを意識したことで、犬も飼い主も毎日の歯磨きが苦にならない「愛犬が嫌がらない歯ブラシ」が実現できたのです。

犬の歯科衛生士と歯ブラシマイスターが共同開発

「歯磨きの専門家である犬の歯のスペシャリスト(元・人間の歯科衛生士)と、 歯ブラシの専門家である歯ブラシマイスター(歯ブラシ一筋約20年)と共同開発した」ということもこの歯ブラシの特徴のひとつ。

犬の歯磨きと歯ブラシ、それぞれのプロが開発に関わることで「毛先の細さ」や「柄の持ち手の曲線の角度」「歯垢が残らないよう効果がある毛量」など細やかな部分にまで配慮した商品開発につながりました。

全犬種対応した選べる3種類の毛先

オーラバイオブラシは、全犬種対応した毛先の長さが異なる「長毛タイプ(ピンク)」「中毛タイプ(グリーン)」「短毛タイプ(イエロー)」の3種類揃えたラインナップ。歯ブラシの柄には愛犬の名前が書ける「お名前スペース」付きなので、多頭飼いでも歯ブラシの管理がきちんとできそうです。

長毛タイプ(ピンク):毛の長さ8.0㎜
歯や歯ぐきを傷つけないふわふわ毛で、口内のネバネバや汚れを素早く除去できます。

  • 歯磨きトレーニングに
  • 歯ぐきの弱い子に

中毛タイプ(グリーン):毛の長さ6.5㎜
歯や歯ぐきに優しく歯磨きができ、効率的に食べかすやプラーク(歯垢)を除去します。

  • 歯磨き初心者に
  • 現在の歯ブラシを嫌がる子に

短毛タイプ(オレンジ):毛の長さ5.5㎜
凹凸がある犬の歯にもピッタリ密着して磨けるため、無理なく歯磨きが続けられます。

  • お口の小さな子に
  • お口を開けてくれない子に

オーラバイオブラシは、公式ウェブサイト、全国のペットショップ・トリミングサロン・動物病院などで購入できます。

株式会社BYRON公式ショップ

「歯磨き」は愛犬と一日でも長く健康で過ごすために必要なケア

「私たちは、人・動物・環境はひとつ、それぞれの『健康』もひとつにつながっているという経営理念のもと、彼らが健康で長生きし、飼い主のみなさまにも喜んでいただける商品作りを行っております。手軽にできる歯磨きシートやサックだけではなく、歯ブラシを使った歯磨きがもっと身近なものになるように浸透させていきたいですね」と、最後に犬の歯磨きに対する思いを語ってくれた渋谷さん。

また、INUMAG読者に向けてのメッセージもいただきました。
「INUMAGを通じてオーラバイオブラシと出会い、楽しく歯磨きができるワンちゃんが一匹でも増えてくれるとうれしいです。そして、飼い主のみなさまと愛犬が一日でも長く元気で健康に、幸せに過ごせるように願っています」

穏やかで優しさがにじみ出ている渋谷さんですが、長年一途に歯ブラシと向き合い、歯ブラシの開発にかける情熱が並大抵のものではないことは明らかです。

オーラバイオブラシを通じて、ワンちゃんたちの健康をどれほど願っているかひしひしと伝わってきて、いち飼い主としてもその想いがうれしく感じました。

さいごに

愛犬の毎日のケアに必要となる歯ブラシ。歯を守ることは、愛犬の健康の維持にもつながります。デリケートな口の中をケアする道具だからこそ、愛犬がノンストレスで楽しく歯磨きができるように開発された「オーラバイオブラシ」。

柔らかな毛先で優しい使い心地でありながら、しっかり歯の汚れが除去できるこの歯ブラシなら、飼い主にも愛犬にもHAPPYな歯磨きタイムが実現できそうですね。

INUMAGではワンちゃんたちが健康で長生きできるよう、そのひとつの取り組みとして「歯磨き」を推奨しており、歯磨きコンテンツにも力を入れています。これからもみなさまが楽しく歯磨きと向き合えるように、歯磨きや歯ブラシに関する記事をお届けしてまいります。

※今回BYRONさまより、INUMAG読者様のためにと「オーラバイオブラシ」のプレゼント提供をいただきました!プレゼントの詳細は追ってINUMAG公式サイト、instagramで公開しますのでお待ちくださいね。

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オーラバイオブラシ
  • Writer:おおくぼ あい
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