犬はにんじんを食べても大丈夫!犬の食事をペットフーディストが解説

犬はにんじんを食べても大丈夫!犬の食事をペットフーディストが解説

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犬はにんじんを食べても大丈夫?

にんじんは、犬が食べても大丈夫な食材です。にんじんには西洋種で一般的にスーパーでよく見かけるオレンジ色のものと東洋種で金時にんじんと呼ばれる赤い品種などがあります。この記事では、一年中調達しやすい西洋種のにんじんについて、含まれている栄養素や調理方法、愛犬へ与える際の注意点など詳しくお伝えしていきます。

にんじんに含まれる栄養素

にんじんには下記の栄養素が含まれます。

βカロテン酸化から体を守る抗酸化作用があります。犬は体内でβカロテンをビタミンAに合成できます。
カリウム身体の機能維持に欠かすことのできない栄養素のひとつ。余分な塩分を排出してナトリウムとともに血圧の安定に働き、心筋や筋肉の機能調節の働きもあります。
ビタミンC細胞外の活性酸素の消去に働きかける抗酸化作用があります。犬は肝臓で体内合成が可能な栄養素です。
食物繊維水溶性と不溶性があります。腸内の細菌バランスを整え、多様な生理作用に働きます。

犬ににんじんは1日にどのくらい与えられる?

にんじんをおやつとして与える場合には、1日に可能なその犬の給与分量のうち10〜15パーセント以内に抑えるようにしましょう。ごはんに与える場合は、犬の個体差によって量は変わります。犬の体重別に、体重が10キログラムまでの小型犬はにんじん30グラムまで、体重が25キログラムまでの中型犬で60グラム、体重25キログラム以上の大型犬では90グラムを目安にしてください。

ただし、肥満傾向の犬はこの量にかかわらずかかりつけの獣医師に相談してください。また、その日の犬の体調や運動量、先に与えたフードや他のおやつがあればその量も考慮しながら調整していきましょう。

犬ににんじんを与える際の調理方法について

にんじんは生ではなく、ゆでたり、スープで他の具材と一緒に煮込んだりして加熱処理したものを与えましょう。また、特ににんじんの皮付近にはβカロテンが多く含まれているので、できるだけ皮はむかないで、よく洗ってそのまま調理するのがおすすめです。農薬が気になる場合には無農薬野菜を選ぶか丸めたアルミホイルでにんじんの皮を軽くこすって擦り下ろす程度にすると栄養をもれなく取り込めます。

さらに、βカロテンは脂質と一緒に取り込むと栄養の吸収率が高まるので、油で炒めるのもおすすめです。愛犬の口サイズに合った、丸呑みしない大きさにカットしたものを調理してください。

にんじんはいつから食べられる?

にんじんには食物繊維が多く含まれているため、消化機能が未熟な子犬に大量に与えた場合、消化不良や下痢を引き起こしたりする可能性があります。与える際には、量に注意しながら、アレルギー反応にも気を付けましょう。また、シニア期の犬にも与えることは可能ですが、どちらも擦り下ろしたにんじんを少量与えるといった工夫が必要です。

アレルギーにも注意して

にんじんにもたんぱく質が含まれるため、下痢や嘔吐などアレルギー反応を引き起こす可能性があります。特に、にんじんを初めて愛犬に与える場合は、どの年齢の愛犬も慎重に少しずつ、様子を見ながら数日間に分けてあげるようにしてください。

さいごに

にんじんは私たち人間の健康維持のために毎日取りたい野菜のひとつです。冷蔵庫の常備菜として入れているご家庭も多いのではないでしょうか。煮ても炒めても変色しにくいので彩りとしてもおすすめな食材のうえに、いろいろな野菜と相性が良くレシピに取り込みやすい万能野菜です。愛犬にもぜひ、ごはんの一品に加えてみてください。また、愛犬に与える日の体調や天気、季節に応じて胃腸の刺激にならないかなど様子を見ながら量を調整してみてくださいね。

INUMAGではこれからも、飼い主と愛犬のヘルシーな食生活をともに楽しめるような情報をご紹介していきます。

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ペットフーディスト 今崎湘子さん

今崎 湘子 | ペットフーディスト

2021年2月ペットフーディストの資格を取得。幼少期より大の犬好きで、現在はペットフーディストとして犬の栄養管理のアドバイスやペットライターとして活躍中。「犬も人も共に楽しくずっと一緒に」をモットーに、元保護犬トイプードルを家族として迎え入れ、2人の娘と犬のやりとりに癒やされる毎日です。

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