犬はキャロブを食べても大丈夫!犬の食事をペットフーディストが解説
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犬はキャロブを食べても大丈夫?
キャロブは、犬が食べても大丈夫な食材です。キャロブは正式名称をイナゴ豆と言って、マメ科の植物です。果肉が甘くココアやチョコレートに味が似ていることから、チョコレートの代用として用いられることもあります。キャロブパウダーを使ってクッキーにして愛犬にあげることもできます。
チョコレートは犬にとって危険で食べられない食材ですが、キャロブなら安心して愛犬にも与えることが可能です。まだ、知名度は低いもののトレンドになりつつあるキャロブを、愛犬のご褒美にいかがですか。
今回はキャロブの栄養素や注意点についてお伝えしていきます。
キャロブに含まれる栄養素
栄養素は下記のとおりです。
鉄分 | 酸素や二酸化炭素を運搬するヘモグロビンを構成します。 |
食物繊維 | 整腸作用があって、水溶性食物繊維のペクチンは腸の動きを活発にします。 |
ビタミン | 体の機能維持に大きく関わる栄養素です。 |
カルシウム | 骨格形成や筋肉の収縮をサポートします。血中カルシウムは、止血や生命活動の維持にも役立っています。 |
タンニン | 抗酸化作用と血圧を下げる効果を期待できます。 |
イナゴ豆のさやのポリフェノールは抗肥満効果も
キャロブつまり、イナゴ豆のさやを焙煎し砕いて粉末にしたものから抽出できるポリフェノールをマウスに投与を続けた実験結果では、効果的な抗肥満化合物であることが発表されています。
キャロブは1日にどのくらい食べられる?
キャロブは別名カロブとし、厚生労働省のサイトにてカロブ色素、カロブビーンガムが既存添加物として認められています。既存添加物とは、食品衛生法改正の際に設定されたもので長い食経験があるものに対して、例外的に指定を受けることなく使用・販売が認められているもの。つまり、長年使用されてきた天然の添加物としてリストに挙げられています。ただ人間においては認可されていますが、犬における給餌試験の情報はまだなく実際にどのくらいまでが安全か、情報公開はありません。
ちなみにイナゴマメをラットに経口投与した際の致死量は、ラットの体重1キログラムあたり13グラム程度です。ゆえに、それを超えない量であげるようにしましょう。
また、おやつとして与える場合は、1日分の食事量のうち、10〜15パーセント以内におさえるのが良いとされています。毎日与えているごはんの量を目安におやつの分量を算出し、その範囲内で他のおやつと組み合わせて与えるようにしてください。
ただし、これらも健康な犬における量なので健康管理を必要としている愛犬の場合はかかりつけの獣医師に相談してからにしてください。
キャロブを与えるときの注意点
キャロブは、マメ科のため豆アレルギーを持つ愛犬には控えるようにしてください。アレルギー体質の犬に与えるときも、下痢や嘔吐など変化がないか、少しずつ様子をみながら数日間に分けてあげるようにしましょう。
キャロブの与え方
キャロブは、チップやパウダー状になって販売されています。クッキーやスティックなどのおやつに混ぜてチョコレート味の代用品としても使えます。苦味のあるチョコレートと違って、キャロブは甘味もあるので、砂糖を使用せずに甘いお菓子ができるので人間用としても楽しめます。
また、犬用クッキーとしてキャロブを使用したおやつも販売されています。
さいごに
ノンカフェインな上に、低カロリーなキャロブ。高齢の方や子供でも安心して食べられます。キャロブパウダーでおやつを作れば、家族も愛犬も一緒におやつタイムを楽しめますね。また、美容と健康に効果が期待できるスーパーフードとも言われていますので、飼い主が食生活に新しく取り入れてみることから始めるのもおすすめです。
INUMAGではこれからも、愛犬とご家族がともに健康に暮らす喜びへとつながる情報をお届けしていきます。
今崎 湘子 | ペットフーディスト
2021年2月ペットフーディストの資格を取得。幼少期より大の犬好きで、現在はペットフーディストとして犬の栄養管理のアドバイスやペットライターとして活躍中。「犬も人も共に楽しくずっと一緒に」をモットーに、元保護犬トイプードルを家族として迎え入れ、2人の娘と犬のやりとりに癒やされる毎日です。